2012年 5月 中旬 (晴) | 現場の様子 @アトリエウサギの家 | 完成まで:あとわずか
Page9 現地打ち合わせの様子
アトリエの窓
この打合せの日は晴れていました。アトリエウサギの家の打ち合わせは今までもたいてい晴れていて、それだけで現場を訪れるのがちょっと嬉しくなります。上の写真は、ちょうど出来上がってきていたテラスを見ながら話をする三人。玄関を入ったところの天井がガラス張りになっているおかげで、アトリエには十分な光が入ってきます。完成の様子は、もうすぐ開催されるオープンハウスをぜひ楽しみにしてください。
アトリエを入ると、横長窓の内側に棚が設置されていました。開き戸が7枚ついた、ちょっとしたものを入れておくのに良さそうな棚です。(写真1)
室内側から見ると、窓の下枠で80cmくらいの高さになり、少し低い目の位置に付いています。景色を楽しむ、というよりは道路側からの明かりを取り込む、といった意味合いのある窓。
この日は外壁の塗装もほぼ完了していて、家を覆っていたシートがはがされていました。外からもこの窓が見えるようになっています。(写真2)
シンプルな雨除けの付けられた、見た目にもすっきりとした窓に。この窓にはめ込まれる建具については、以前に少し打ち合わせがありました。
右のイラストのように、道路の面とアトリエの床は高さに違いがあって、道路面から窓の高さを見ると、身長が約175cm程度の人と同じ高さ。
ちょっと背の高い人が近くを通ったり、背の高くない人でも、少し離れた位置から窓を見ると、ちょうど室内が見えるような高さになってしまいます。
道路面に面した窓なので、ここを人が通ったりします。
視線の位置には気を配りたいところ。
地面の高さの違いも考慮して、建具に入れられるガラスは、中の見えないすりガラスがはめこまれることになりました。
フロアの色決め
アトリエのフロアにも、すっかりフロア材が貼られ、大工さんが忙しく作業をされていた時とはだいぶん印象が変わってすっきりとした室内になっていました。
アトリエの床にはフロア材がこんな風に、ちょっと変わった形に敷かれています。フロア材で作られた、なんだか気になるライン。(写真3)
そしてフロアはまだ色が塗られていない状態。
素地のままの材は、ちょっとそっけない印象です。
木目の味わいを生かしながら汚れのことも考慮して、今回フロアに塗られるのは「バトン」という塗料。
床には、塗料の塗られたサンプルが置かれています。(写真4)これは、色を考える時の一つの方法。本当はもっと大きな面積で塗られたものがあればわかりやすいのですが、そこは今まで使われた現場を見たりしている経験でカバーします。
そしてフロアはまだ色が塗られていない状態。
このフロアの色を決めるのが、今回の打ち合わせで大きいものの一つ。他の部分は、だいたいすでに色が塗られていて、アトリエの中で最後に残っていたのがこのフロアの色です。(写真5)
高くなった天井には白色が塗られ、キッチンとの境の壁には、やや黄味がかったなんとも言えない色のグレー。既存の柱は、年月を経て赤茶色に変わっています。
こういったほかの部材の色との取り合わせも良く考えないと、まとまりのない空間になりかねません。
空間をじいっと眺めたり、細かい部材とのバランスを見たり、想像力を働かせながら、慎重に色を決めていきます。
そうして決まったのは、少し深みのある茶色。
窓から光のたっぷり採れる明るいお部屋なので、少し濃い色でも良いかな、とか、作業をこのアトリエでして、たとえ汚れが付いたとしても目立ちにくいかな、とか、ウサギの家という呼び名に合うような、ちょっとかわいらしさもある空間に仕上がるかな、とか、メンバーのいろいろな思いが混ざってこの家のフロアの色は無事に決まりました。
塗装ももうすでに完成間近の現場です。
どんな色になっているのかは、ぜひ完成をお楽しみに!!
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