2012年 3月 下旬 (雨) | 現場の様子  @アトリエウサギの家 | 雨の様子:ザーザー降り

Page6  3月下旬の現場と周辺散策

断熱材入り壁と横長窓のあるアトリエ

建物には久しぶりの訪問になった、3月下旬の現場の様子です。解体後の打合せから約一ヶ月。構造の補強もあまりしなくて良い現場だったので、作業は思ったよりも進んでいて、リノベーション後の部屋の形が出来あがって来ています。

アトリエになる部屋は、ちょうど断熱材を入れられているところ。外壁に沿って、壁の内側にたっぷりの断熱材が入っています。(上の写真・写真1)

外気を遮断する断熱材、その効果は、聖護院・おもてなしウサギの家でも実証済み。聖護院のウサギハウスでは1階はワンフロアになり、その外壁となる壁に断熱材が入れられていますが、冬に石油ストーブを部屋の片隅で焚いておくと、1階全体がぽかぽかと温まったことを思い出しました。

アトリエに作られる、形が印象的な横長窓も出来あがりの形に枠が作られて、ぽっかりと開いています。

まだ建具は作られていないため、雨と風除けのシートが掛けられて、外からは窓の形は見えませんが、内側からは白いシート越しに光の入る様子がわかります。(写真2)

もとの玄関だった北向きの場所は、壁が作られ、トイレになっていました。新しく作られる西向きの玄関は現在工事の真っ最中なので、出入りはキッチンの作られる場所の掃出し窓からです。(写真3)

まだまだ建物が完成した状態ではありませんが、壁に開いた開口部が出来あがってくると完成後に光の入る様子がわかるようになって、大工さんと「明るい家になりそうですね。」という話をしました。

着々と工事が進む現場。今日は外構の打合せと造り付け家具の打合せ、テラスの打合せが行われました。現場が進み、建物はかなり出来あがってきているので、この打合せは工事の最終段階に差し掛かるような部分の話とも言えます。

2階の様子

1階では大工さんの作業がたてこんでおり、作業に必要な材料や工具が置かれて雑然としていましたが、2階へ上がると、整理されて置かれている物は意外に少ない様子。

残して使う建具が保管されていたり、大工さんの工具が一時的に置かれていたり。

その中に、使いこまれた味わいのある箱が置いてありました。改装後の室内に必要なものだとは思えないので、おそらく大工さんの工具を入れられている箱のようです。(写真5)

使われて、細かな傷のたくさん付いた木の箱。一体何年前から使われているものなんだろう…ラベルの「マキタスーパーミゾキリ」という文字も何となく愛らしく見えます。

こういう味のある箱、さりげなく置かれているだけでも存在感があるなあと、妙なところで感心してしまいました。

2階の和室になる壁には、マスキングテープで指示された、ちょっと面白いコメントを見つけました。

いらないんですね…何が?
この面てどの面?

と思って壁全体を思わず見て、なるほど。(写真7)

こういうコメント、宝探しみたいで、現場で見つけると楽しくなって、ついつい写真に撮ってしまいます。

現場で働かれている人にもわかりやすいですよね。
普段の現場がどういう風に動いているのか、少しですが想像できるような気がします。

…改装にはあまり関係ない話で脱線してしまいました。

2階には公園に面した北側の和室と、南側の洋室の2室があります。既存の状態が良かったため、ほとんどこの状態を保つ形であまり手を加えることは考えられていません。

手を加えないで良いところは、そのまま残して使う。結果的に改装費用が抑えられるので、女子にも買いやすい価格で改装が出来あがる。

ウサギハウスで考えられているのは、そんな理由からでもあります。

一乗寺散策

アトリエウサギの家のある一乗寺。雨のしとしと降る中、周辺を少しだけ散策してみました。

最寄り駅になる叡山電鉄の一乗寺駅(写真8)には、ちょうど電車が来たところ。一両編成でゆっくり走る電車。電車の本数もあまり多くないし、一両なら騒音というほどの音はしません。

叡山電鉄の電車沿いになら、家が建っていても良いかもしれないなと思ったりも。

この日見かけた電車はクリーム色に黄緑のラインの引かれた丸みのあるタイプでした。(写真9)車体にはさりげなく書かれた“EIDEN”の文字。

この一乗寺駅からほど近い場所にあるのが恵文社一乗寺店(写真10)。表に掲げられた味のある看板にはひらがなで“けいぶん”社」と書かれています。

ここは、アート関連の本やビジュアルブックなど、普通の本屋さんには置いていない本を扱っていたり、雑貨を扱うスペースがあったりと、見ていて飽きない品ぞろえがされた個性的な本屋さん。

全国から足を運ぶ人も居て、この日も平日の昼間、雨の中でしたが、ひっきりなしにお客さんが訪れている様子。

今回は時間が無く、中まで入れませんでしたが、ゆっくり時間があった時に訪れたい本屋さんです。アトリエウサギの家に住まう人が、もしもアート関連のお仕事をされていたら、こんな本屋さんが近くにあると刺激になって楽しいのでは?と想像がふくらむ、一乗寺界わい散策でした。

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