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皆さん、いかがお過ごしでしょうか。八清の西村直己です。

シリーズ『京町家投資のススメ』ということで、前回は京町家の収益性についてお話させていただきました。

今回から連続で、京町家(特に路地奥の)の貸家投資について皆さんにご説明していきたいと思います。

まずは『戸建賃貸マーケットはブルーオーシャン(前・中・後編)』ということで、京町家よりも大きなカテゴリーである『戸建賃貸』の優位性について3話に分けて掘り下げていきます。

前編となる今回は、居住者(利用する側)はどのような視点で入居場所を選ぶのか、そこに戸建賃貸の需要はあるのか?について説明いたします。

次話の中編では、経営者視点で賃貸戸建の強み・弱みについて。

次々回の後編では、経営者視点で賃貸戸建の機会・脅威についてと、まとめとして居住者・経営者の両サイドの目線から考察したいと思います。



戸建賃貸ってどうなの?居住者(利用側)の目線で考察

皆さんは賃貸物件といったときに真っ先に想像するのはアパートやマンションではないでしょうか。

賃貸というとどうしてもアパート・マンションなどの集合住宅のイメージが強いですよね?

では戸建賃貸っていうと、どのようなイメージでしょうか。

投資対象としては、あまりお得ではないというイメージがあったりしませんか?

さて、その中で皆さんご周知のとおり、八清は木造戸建や建築・売買・利活用を強みとしています。

戸建賃貸のイメージをもっていただくこともかねて、八清が手がける、収益物件をご紹介します。

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A 京町家の貸家である京貸家シリーズ

B 京町家以外の木造の貸家物件であるリ・レントシリーズ

C 市場跡地に作った町家風の外観をもつ戸建賃貸のえびす小路

D (こちらは集合住宅で厳密には戸建ではないのですが)ファミリーが対象のコレクティブハウス Cococamo(オーナー様・入居者募集中)

などが上げられ、戸建投資の選択肢が豊富です。

戸建収益物件の取り扱いの多いプロの業者として、アパート/マンションにはない戸建賃貸の強みについて皆さんにご説明したいと思います。

議論をしていくにあたって大きく2つの視点で考察しています。

一つは物件を借りて住まわれる居住者(利用者)による視点。

こちらでは戸建賃貸の強みと弱みについて考えました。

もう一方は、オーナー(経営者)による視点。

こちらでは戸建賃貸の強みと弱みに加えて、機会、脅威(SWOT分析ですね)について考えました。

居住者視点での戸建賃貸の『強み』と『弱み』

ここでは居住者視点での戸建賃貸の強み弱みを、賃貸マンションと比較しながら考えてみたいと思います(イメージイラストはおなじみのいらすとやさんです)。

まず戸建賃貸の【強み】です。

  • ① 個性やライフスタイルを追求し易い
  • ② 屋外空間をとれる場合、暮らしの可能性がひろがる
  • ③ 住宅以外の用途でも利用可能
  • ④ 隣家を気にしなくてよい

① 個性やライフスタイルを追求し易い

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戸建賃貸はマンションなどの集合住宅と比べると物件数・募集数が少なく選択の幅は少ないかもしれませんが個性が強いです。

間取りやデザインの自由度が大きく、床面積が確保しやすいのも居住者にとっての魅力のひとつですね。

② 屋外空間をとれる場合、暮らしの可能性が拡がる

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物件によっては庭や駐車スペースも確保できます。

愛車をいじったり、ペットを飼ったり、音楽を楽しんだり楽器を弾いたりと居住者の趣味やライフスタイルにあった暮らしが実現しやすいです。

また昨今リモートワークが一つのライフスタイルになりつつありますが、床面積があり、上下にひろがりを持つ戸建のほうが独立したワークスペースを確保しやすいでしょう。

③ 住宅以外の用途でも利用可能

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契約条件によりますが事務所兼居宅、店舗兼居宅、居宅兼工房というような使い方もできます。

事業可のマンションもありますが事業用テナントの間取りを居住用として使うには考えにくいですし、逆に居住用間取りで事業をするとなると業態が限られるため、戸建の方が柔軟性が高いといえます。

マンションでは、デザインにこだわることができるのは専有部分に限られますし、間取りはパターンが決まっています。

そこまで部屋数は大きくはありませんし、利用用途には制限がつきます。

④ 隣家を気にしなくてよい

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戸建では楽器を演奏する事も、マンションほど厳しくはないでしょう。

子どもが部屋を走ってしまった時の振動や、人によっては隣家の生活音が気になる人もいます。

マンションでは音が大きいと隣家(区分所有者)からクレームが出てきます。

ご近所さんに対して気配りして疲れてしまう人も多いようです。

その点、戸建ではある程度居住部分が独立しているのでご近所づきあいがあるにしろ振動や通常の生活音でのトラブルは少なそうです。

次に戸建賃貸の【弱み】を見ていきましょう。

  • ① 立地や利便性でマンションより劣ることが多い
  • ② 寒い(保温効果が作用しにくい)
  • ③ オートロック等設備のあるマンションに比べセキュリティが弱い
  • ④ 敷地のお手入れがある程度必要
  • ⑤ 近所づきあいが面倒な人には煩わしい

① 立地や利便性でマンションより劣ることが多い

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立地の比較になるとマンションに軍配があがる事が多いかもしれません。

所有者が住まなくなって結果的に賃貸になることが多い戸建に対し、賃貸マンションは建築企画時から利便性を重視しているのでそもそもが好立地なのです。

1Fに店舗が入居しているマンションやクリーニングなどの入居者向けのサービスを提供しているマンションもあります。

戸建の利便性がないわけではないですが、店舗テナントの入居するマンションやサービスのあるマンションと比べると劣ってしまうようです。

② 寒い(保温効果が作用しにくい)

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マンションと戸建の両方を経験した方からは「戸建は寒い」という意見が出てくるかもしれません。

空調がない場合の比較ではRCのマンションのほうが暖かいと感じやすいでしょう。

これは建物構造による熱容量の違いだと言われています(RCのマンションは建物全体に熱エネルギーが保存される魔法瓶のような状態になっているためあたたかい)。

戸建では、状況に合わせて空調設備が必要かもしれませんね。

③ セキュリティが弱い

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単身女性は戸建のセキュリティの弱さが気になるところでしょう。

マンションでは、オートロック・カメラ付きインターホン・防犯カメラ付きの物件も多数あります。

戸建のできうる対策としては、玄関にオートロックを設置したり、人感センサーライトを設置するなどしてセキュリティを高めていくことになります。

④ 敷地のお手入れがある程度必要

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戸建はマンションより床面積が大きい傾向にありますがマンションは庭やベランダなどの外部は共用部分なのに対して、戸建は全て借主の管理下になります。

そのためメンテナンスをしないといけない箇所が増えるのはデメリットの一つでしょう。

日曜大工や家いじりが好きな人には楽しい作業ですが、嫌いな人には面倒なものです。

⑤ 近所づきあいが面倒な人には煩わしい

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マンションの場合、近所づきあいはどちらかと言うと最低限(ドライ)で良いという考え方の方が多いです。

しかし戸建の場合は近所づきあいでの関係性が濃く、関係の濃さをいとわない方が多いように感じます。

(余談なのですが、近所づきあいは地域により様々です。忙しい方には煩わしいかもしれませんが町内会のイベント参加は意外に楽しく、運営面で学ぶことも多いので私個人としましてはぜひ読者の皆さんに町内会参加をおススメしたいです。)

戸建賃貸と賃貸マンションとの比較をまとめてみると以下になります。

物件の契約条件・設備や仕様によるところも多いのですが、イメージとしてご覧ください。

戸建賃貸

賃貸マンション

立地と利便性

△ 駅近が少ない

〇 駅近が多い

デザイン性

〇 個性がある

△ シンプル

快適性

△ 寒い(対策可)

〇 暖かい

メンテナンス性

△ 煩雑(玄関・庭の手入れ)

〇 簡便(共有部は管理会社におまかせ)

セキュリティ性

△ 相対的に弱い(対策可)

〇 強い(防犯カメラ・オートロック等)

ライフスタイル追求

◎ 追求しやすい 

△ カスタムしにくい

業務利用その他用途

◎ 利用しやすい

△ 決められた用途以外は難しい

駐車場

△ 中型以上の戸建はついていることが多い

(町家はほぼ無し)

× 無し

  有の場合も有料

まとめ

居住者(利用側)の視点では、利便性や快適性(使い易さ)を追求するならばマンション、ライフスタイルやこだわりを追求するなら戸建を選択するのが良いと言えそうです。

戸建賃貸も居住に際して利点があり、思いのほか需要がありそうだな、というイメージを持っていただけたのではないでしょうか。

次回中編は、今回の居住者視点を念頭におきながら、経営者視点では戸建賃貸にどのような弱み強みがあるのかについてお話していきたいと思います。

コンセプトのある戸建賃貸運営を行って頂くことで、皆さんの不動産投資の目的や目標を達成していただきたいと思います。

(第6話)戸建賃貸のマーケットはブルーオーシャン・中編に続きます。

次回もお楽しみに!

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