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京都駅東南部エリアは、東九条地区を中心とした下町情緒あふれる人情のまちです。

京都の中心地とは打って変わり、建物も高く、ホテルや商業施設が立ち並び、道幅も広く車の往来も多い、賑やかな雰囲気が広がっています。

近年は、近代的な建物の京都市立芸術大学が移転してきたことで、京都が本来持つ地域力と文化芸術の力を融合し、世界を視野に入れた文化芸術の町へと歩みを進めてきました。

魅力あふれる団体や施設も次々と集まっています。

今回は、芸術と人情が共存し、京都で最も近代化されたエリアと言っても過言ではない東九条エリアを、まちぶらしてきました。

チームラボ バイオヴォルテックス 京都

意外と新しいもの好きな京都人。

オープン前からかなり話題になっていましたが、2025年10月7日、チームラボが手がける国内最大の没入型・常設アートミュージアム「チームラボ バイオヴォルテックス 京都」が東九条にオープンしました。

チームラボはこれまで、二条城、東寺、下鴨神社などでイベントを開催し、「夜は遊ぶ場所が少ない」と言われがちな京都を盛り上げてきた存在。

ご存じの方も多いのではないでしょうか。

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アーティスト、プログラマー、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、多彩なスペシャリストで構成され、サイエンスとテクノロジーを駆使しながら、自然界と鑑賞者が交差・重なり合う時間や空間、さらには"瞬間"までもアートに変えていく----。

細部まで徹底的に作り込まれた没入体験は、海外からも高い評価を受けています。

駐輪場・駐車場はありませんが、京都駅から徒歩約7分という立地。

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館内は4エリア構成、延べ床面積は約10,000平方メートル。

50点以上の作品が展示され、日本初公開の作品も含まれています。

光・音・香りといった五感をフルに使い、まるで身体ごとアートに飛び込んだような圧倒的没入感。

触れたり歩いたりする鑑賞者自身の存在や動きが作品を変化させるため、訪れるたびに新たな発見があります。

複数の作品が展示されているため、気づけば2時間以上楽しんでしまうほどです。

当日までに完売することも多いため、チケットは事前購入がおすすめ。

日時によって料金が変動します。

広報の方によると、早朝や最終時間帯は比較的ゆっくり鑑賞できることが多いとのこと。

入場時間指定制ですが、入場後の滞在時間制限はありません。

薄暗い館内は迷路のようで、作品によっては行列ができることも。

事前に「チームラボアプリ」をダウンロードしておくと便利です。

館内の無料Wi-Fiと連動し、目の前の作品コンセプトを知ることで、体験が何倍にも深まります。

アプリを通じて作品に参加したり、整理券を並ばずに取得できたりするのも嬉しいポイント。

休憩スペースはいくつかありますが、混雑時は座れないことも。

歩きやすい靴がおすすめです。

床が鏡になっていたり、下から強い風が吹く場所もあるため、スカートよりパンツスタイルが安心。

鍵付きロッカーもあるので、コートやバッグは預けて、ぜひ両手を空けてアート体験を楽しんでください。

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観るだけでも十分にワクワクできるので、お子さんから年配の方まで、幅広い世代で楽しめるミュージアムだと思います。

今回は広報の方にいくつかおすすめの作品を教えていただいたので、ご紹介します。

変容する連続体

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薄暗い空間に入ると、銀色の丸い物体が膝の高さまで一気に押し寄せてきました。

やがて渦が発生し、気づけば身体全体が包み込まれます。

天井高く渦巻く無数の球体が高速回転し、キラキラと煌めく様子は、まるで海中でイワシの大群に遭遇したかのよう。

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隣の人の姿が見えなくなるほどの圧倒的な物量と存在感に、思わず息をのみました。

入ってきた方向を見失わないよう、すり足でゆっくり進んでみてください。

呼応する小宇宙

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個人的に、いちばん心を掴まれた作品です。

右に傾けても、左に回しても、自然と元の位置に戻る、大きな卵型の"起き上がり小法師(おきあがりこぼし)"のような存在。

透明に透けた物体は、空間の変化に合わせて光り出し、色を変えながら周囲へと広がっていきます。

重量感がありそうに見えますが、驚くほど軽く回すことができ、歩きながらそっと触れて回していくと、光が連なり、他の来場者が生み出した光と重なり合います。

幻想的で、とても美しい空間でした。

凝固した光の海

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宝石に囲まれたように輝くこの空間は、写真映え抜群。

記念撮影をしている方も多く見かけました。

鏡張りの空間の中で、静かに放たれる虹色の光。

人の存在に反応して強弱のある輝きが広がり、まるで宝石の原石が語りかけてくるかのよう。

神秘的な美しさに、しばし見入ってしまいます。

質量も形もない彫刻

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雲のように浮遊し、形を変えながら流れ込んでくる泡の塊。

そっと触れると、すっと消えてしまう儚さがあります。

時には避けきれないほど大きな塊が押し寄せ、少し怖さを感じる瞬間も。

このエリアでは無料配布のマスク着用が推奨されており、有料レンタルのレインコートを着て思いきり楽しんでいる方もいました。

服についた泡は出口に行くと風で飛ばしてもらえ、すぐに手を洗える設備も整っており、安心して体験できます。

我々の中にある火花

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少し離れた位置から、真っ赤な光を人差し指と親指で、ゆっくりつまむように見てください。

わずかな指の隙間から光が抜け、指が透ける瞬間があります。

目の前に現れた赤い火花を見て、「確かにこれは自分の中にもある」と感じられた時、なんだか少し嬉しくなりました。

あおむしハウスの高速回転跳ね球

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高速回転しているように見えるぷよぷよとした球体の上に乗ると、球体が動いているような不思議な感覚に。

実際には固定されているので安全です。

同じ色を選んで跳ぶと、花火のようにたくさんのあおむしが生まれます。

お子さんでも楽しめるので、ぜひ挑戦してみてください。

このほかにも、自分が描いた絵が作品内に現れたり、アスレチックや滑り台のような作品など、いつもとは違う体験が待っています。

「正解はありません。身体を伴った状態で、自由に動きながら作品を体験してもらい、ただ"素敵だな""すごいな"など、何かを感じてもらえたらそれでいい」と案内してくださった言葉が印象的でした

ホームページやアプリの解説文は、チームラボ 猪子代表が自ら執筆しているそうで、哲学的な視点や思想も読み取れます。

壁の質感、鏡や光の反射など、どこを切り取っても徹底したこだわり。

ぜひ壁に描き出された文字や絵にも触れ、アートの一部として参加してみてください。

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広い館内には自然発生したというキノコもあるのでぜひ探してみてくださいね。

この日は約2時間半で全体を回りましたが、すべてを体験することはできず、「また来たい」と興奮しながら会場を後にしました。

チームラボ バイオヴォルテックス 京都

京都市南区東九条東岩本町21-5

JR「京都駅」徒歩約7分

【営業時間】9:00~21:00(Sketch Factory 11:00~21:00)

最終入館 19:30

【休館日】不定休

【入館料】 事前購入推奨/日時により変動

エントランスパス 大人3,400円~、フレキシブルパス 大人/子ども12,000円

※最新情報は公式ページをご確認ください。

Webページ

ラグビーファンが全国から訪れる名店

元祖スクールウォーズの中華料理店「清華園」へ。

昭和の名ドラマ『スクール☆ウォーズ』は、京都・伏見工業高校ラグビー部と名監督が全国優勝を果たすまでを描いた、実話をもとにした作品です。

その伏見工業高校ラグビー部OBの店主が営む町中華が、ここ清華園。

なんと、あの名監督の"1期生"で、ご自身の高校生活がドラマ化されたのだそうです。

当時の近畿大会は強豪揃い。

「ここで勝てば全国優勝間違いなし」と言われるほどの激戦区でした。

そんな中、初出場で準優勝を果たし、一躍注目の的に。

わずか1時間半しか使えないグラウンドで、効率重視の練習を積み重ね、やがて、あの花園――

全国高校ラグビー大会で初優勝を成し遂げたというエピソードは、まさに伝説です。

ドラマ放送から30年以上経った今も、その縁を求めて全国からラグビーファンが訪れる名店。

店内には当時のジャージや関連グッズ、さらには桜のエンブレムが印象的なラグビー日本代表のユニフォームも飾られています。

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伝説に圧倒されてしまいましたが、お食事も美味しくて幸せになれます。

おすすめは、餃子付きの「とりあえずセット」(アルコール1杯・餃子1人前・冷奴/1,450円)。

酢豚ならぬ鶏肉バージョンは、ふわふわ食感がたまりません。

青椒肉絲(1,250円)はシャキシャキで箸が止まらず、エビマヨや中華おこげも香ばしく、どれも京都らしい、濃すぎず薄すぎない味付け。

お出汁まで美味しくいただけました。

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ひっきりなしにお客さんが訪れる人気店ですが、タイミングよくご主人から貴重なお話を伺うこともでき、心もお腹も大満足。

ここはまさに、ラグビーの"聖地"です。

清華園(せいかえん)

京都市下京区川端町11

京阪「七条駅」徒歩約4分

JR・近鉄「京都駅」徒歩約4分

体にも心にも優しい思いやりカフェ

八清とのかかわりが深い「THEATRE E9 KYOTO」の1階にある「無添加発酵cafe Odashi」にお邪魔しました。

THEATRE E9 KYOTOについては2019年に取材をさせていただきましたので、そちらもご覧ください。

~100年続く劇場へ~ THEATRE E9 KYOTO

THEATRE E9 KYOTO

八清の倉庫であった場所が、100年続く小劇場に生まれ変わることとなったストーリーを、八清パーク事務局が取材しました。

記事はこちら

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発酵玄米唐揚げプレートや、人気No.1の発酵ハンバーグプレートをいただきました。

優しい味付けなのに、それぞれがしっかり個性を持った味わいで驚き。

調味料からすべて自家製で、発酵調味料を使ったお料理だそうです。

無添加発酵調味料教室も開催されており、興味のある方はぜひ参加してみてください。

また、こども食堂の取り組みも行われているとのこと。

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なかなかできることではなく、本当に素晴らしい活動だと感じました。

支援の輪が広がるといいですね。

無添加発酵cafe Odashi

京都市南区東九条南河原町9-1 THEATRE E9 KYOTO 1F

京阪・JR「東福寺駅」徒歩約6分

エリアマップ

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多文化共生と文化芸術の拠点として再開発が進む一方、昔からある独自の文化や歴史を垣間見れるスポットもあり、この変革期に訪れるのは貴重な体験かもしれませんよ。

京都をまちブラしよう!

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