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11月の連休に家族と福井県立恐竜博物館へ出張研修に行ってきました。

今回福井に行こうと思った理由は今年の春に金沢に行った帰りによった南条サービスエリアがとても魅力的だったからです。

南条サービスエリア(上り)に隣接している道の駅「南えちぜん山海里」にはお土産のかわいい羽二重餅や恐竜グッズ、地元の和菓子屋さんのお花のかたちのおしゃれおはぎ、おいしそうなお惣菜、包丁などの工芸品も売られていて、見ていてとても楽しく俄然福井に行ってみたい気持ちにさせられました。

福井のどこに行こうか調べているうちに福井県立恐竜博物館は建築家黒川紀章が設計していると知り、建築物としても興味を惹かれ、恐竜博物館を今回の研修のテーマにすることに決めました。

道中も期待高まる演出

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今回は上りの南条サービスエリアによったところ、なんと動く恐竜が!!かなりリアルで、怖がる子もいるほどでした。

他にも恐竜に追いかけられているようなトリックアートやベンチに座っている恐竜がありました。

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ここからすでに恐竜博物館へのワクワクが高まりました。

恐竜博物館の前に、矢野屋さんで福井名物ソースカツ丼とお蕎麦をお昼にいただきました。

ソースカツ丼は甘じょっぱいソースの味がしゃっきりしたごはんでさらっと美味しくいただけ、おろしお蕎麦もお蕎麦の風味とこし、大根おろしの甘みが美味しかったです。

お昼のあとは本題の恐竜博物館に向かいました。

福井県立恐竜博物館へ

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田園風景の中から突然見える銀色の卵のような建造物がとてもドラマチックです。

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よく見ると歩道には恐竜の足跡が!

敷地内にはアスレチックもあり家族連れのお客さんで外もとても賑わっていました。

外にも大きなティラノサウルスがいて、建物内への期待が高まります。

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博物館の建物の外観は1階だての広い建物に見えます。

全体的に曲線的で角がなく、宇宙船っぽい雰囲気もあります。

外から見た銀色のたまごのようなホールが印象的です。

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当初1個だった銀色のたまごは2023年7月に博物館がリニューアルされ、現在2個に増えています。

黒川紀章といえばメタボリズム建築です。

中銀カプセルタワービルのようにこの卵もとりはずし交換することができるのだろうかとか、卵は今後増殖していくのだろうかなどと妄想しながら建物内へ。

入ると白く明るい広い空間の真ん中が吹き抜けになっており、真ん中に長いエスカレーターが地下1階まで続いています。

入口から見るとフラットな建物に見えますが、起伏がある地形を生かして卵形状のホールの中には4階の空間が作られています。

1階と思っていたエントランスは実は3階でした。

エスカレーターに乗りながら上を見ると美しいトップライトが見え、まっすぐ見ると、各階展示室の暗い空間が垣間見えどんな展示なのかワクワクが高まります。

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地下3階に到着しトンネルのような暗い展示スペースを抜けるとメインのホールの入り口にたどり着き、見上げるとホールの大きな空間が垣間見えます。

階段を上ってメインフロアへたどりつくとティラノサウルスがお出迎えしてくれます。

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このティラノサウルスが南条サービスエリアにいたものよりさらにリアルで、動きのパターンも多く、眼球も細かく動いて本当に目が合っているような気にさせられます。

外観から創造できない広い空間や白いエスカレーターホールと展示スペースの明暗のコントラスト、メインフロアまでまた階段を上らせることで目線を上げさせてティラノサウルスに対面といったここまでのアプローチがとても高揚感を煽られるつくりで、展示の魅力を高める素晴らしい導線だなと思いました。

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メインフロアのドーム空間は柱がないため、視界を遮るものがなく、薄暗い空間に天井の黄昏時の空のような色合いが映え、ドームの壁面には展示されている骨格の影が大きく映り骨格の演出にも躍動感を感じました。

ドームの内側は2階へと続くスロープになっていて、大きく回りながら展示全体を見渡しながら歩くことができます。

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リニューアルオープンしたもう一つの卵のところには「恐竜の塔」というモニュメントがあります。

モニュメントは福井県で発見されたフクイティタン、コシサウルス、フクイサウルス、フクイベナートル、フクイラプトルの恐竜5体とフクイプテリクスの鳥類1羽を飾ったものだそうです。

写真は上から見たものですが、下から見上げて見ても見ごたえのあるモニュメントです。

1階には特別展示室があり、特別展示がない場合は高さ9メートル、幅16メートルの大型スクリーンが3面並んだ3面ダイノシアターとなっています。

大きなスクリーンに実物大の恐竜が映し出されて臨場感ある映像が楽しめます。

3階には「化石研究体験室」化石研究を体験できる場所で、リニューアルの目玉だったようなのですが、旅程に余裕がなく、体験は諦めてしまいました。

次行くときは是非とも体験したいと思います。

館内にはレストランやミュージアムショップもあります。

レストランは3連休のせいかとても人が多く入ることができませんでしたがレストラン以外に休憩室があったり、建物の外にも軽食がとれる休憩スペースがありました。

建物の上は公園のようになっていて銀の卵やトップライト部分を近くで見ることができます。

この建物上のスペースにもまるで化石で掘り出されている途中のような骨があり、どこでも恐竜が発見できて遊び心を感じます。

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建物内部を3周くらいしていたのですが、新館も含めて導線がわかりやくす、エントランスから地下3階、そこからエントランスに戻ってくるのに人の混雑が気になることなく移動できました。

長いエスカレーターのある真ん中の吹き抜けを中心に環状に通路があり、人が滞留するレストランやミュージアムショップはエントランスフロアの脇にあるためか混雑で歩きにくいといったことは感じなかったように思います。

黒川紀章は都市計画も数多く手がけられていて、中心を空洞(公園や森、湖等)としてドーナツ状の都市にすることで渋滞することのない都市構想を提案されています。

私は建築について学校で学んだことはないので黒川紀章については、名前と代表建築の中銀カプセルタワービルのことを聞いたことがあるといった程度だったのですが、今回研修として博物館を訪れることが調べるきっかけとなり、どういった建物を手掛けている建築家なのか知った上で空間を体験して、どう感じるのかを心にとめながら建物を見るのは面白く良い体験になりました。

よかったので、ちょっとご紹介します

余談になりますが、宿泊は福井でお目当てのお宿が予約できなかったので、金沢のTHE HOTEL SANRAKU KANAZAWAで泊りました。

2022年12月に開業したホテルでとても綺麗でおしゃれなホテルでした。

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中庭がとても美しかったです。

魅力はいろいろあるのですが、一番はご飯が美味しいことです。

夕食もこちらでコースを頼み、大変美味しく大満足だったのですが、ご紹介したいのは翌朝のビュッフェです。

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美味しそうな写真がとれなかったのですが、目の前で握られているお寿司や、天ぷら、デザートも豊富で、パンにはピエールエルメのクロワッサンがあり、どれをとるか迷ってしまう品揃えでした。

金沢訪問の予定のある方にはぜひともチェックしていただきたいです。