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はじめまして、メディアデザイン部の松浦です。

今回の私が選んだ研修のテーマは「刺激になる建物や施設の視察」です。

埼玉県にある「角川武蔵野ミュージアム」の視察と「首都圏外郭放水路」の見学ツアーに行って参りました。

当日は、新幹線に乗るだけでなぜかテンションが上がりワクワクしながら向かいました。

撮影が大好きなので写真多めで各施設をご紹介します◎

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新しいポップカルチャーの発信拠点

場所は埼玉県所沢市。

閑静な住宅街を歩いていると眼前に石造りの要塞のような建造物が!

こちらは2020年にオープンした図書館、美術館、博物館が融合した文化複合施設「角川武蔵野ミュージアム」です。

巨匠 隈研吾氏が監修したミュージアムで、外壁には花こう岩二万枚が使用されており圧巻の外観です。

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隕石?を彷彿させる外観。

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数十年経過したら外壁のアフターメンテナンス大変そうだなと思いました。

それではさっそく中へ。

ここは、本好き・アニメ好きには天国?聖地のような場所です。

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受付ロビーとチケットカウンターは2階にあります。

事前に入場チケットをWebで購入してから行きました。

混雑を避けるために入場制限している場合もありますので、日程が確定していたら事前にWebチケットを購入される方がおすすめです。

チケット売り場横にあるロッカーに荷物とコートを預けてさっそく館内へ。

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まずは一番見たかった本棚劇場へ。

4階から5階が吹き抜けになっていて、眼前に圧巻の景色が広がります。

ここは古今東西の偉人たちが残した貴重な蔵書約20,000冊が高さ8m、360度四方の棚に収められた「本棚劇場」です。

皆さん歓声を上げて写真を撮りまくり。

本に囲まれているだけで幸せな気持ちになりました。

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天井近くまで本が並べられています。

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本棚をスクリーンにしたプロジェクションマッピングが上映されており、アニメ「文豪ストレイドッグス」が上映されていました。

アニメの主人公 中島敦(CV.上村祐翔さん)と太宰治(CV.宮野真守さん・鬼滅の刃で上弦の弐「童磨」)の音声と映像で、本にまつわるストーリーを楽しむことができました。

本棚のいろんな角度から声が聞こえてきたのも新鮮です。

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一回目と二回目は写真を撮るのに夢中になってしまい、ちゃんとセリフを聞くために三回観ました。

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本棚劇場とこの上映を見るだけでも来た価値があると思いました。

プログラムの内容は定期的に変わるそうで、何度行っても楽しめそうです。

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本棚劇場と同じ階にあるエディットタウン-ブックストリート。

世界を読み解く9つの文脈によって約25,000冊の本が50メートルつづくストリートに配架されており、本はその場にある椅子に座って読むことができます。

出合うはずもなかった新しい本と出合えそうな「本の街」でした。

あまりに本が多すぎて正直どれを手に取ったらいいのか迷子になりました。

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あと、一つ一つのサインプレートが素敵でした。

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エレベーターの前にあった距離を保ちましょう。

シンプルで美しい。

どれも撮影。

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消火器のサインも素敵。

とりあえず、いろんな場所を撮影。

これもあれも全部写したいと撮影に夢中になって時間だけが過ぎていく状態に。

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1DAYパスポートを購入したので、1階のグランドギャラリーで開催されていた展示もみることができました。

入口で中は暗いので足元気を付けて下さいね。と言われ、足元灯ぐらいあるだろうと思い中へ入ると。。。

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展示室に入るまでの通路が本当に真っ暗でして、この暗さにビックリしました。

岩で覆われた外観もそうですが、先駆的試みに挑戦するミュージアムでした。

本の世界にどっぷり浸かりたい方には本当におすすめの場所です。

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角川武蔵野ミュージアムの周りに設置されている椅子も岩の形◎

最寄り駅の東所沢駅(JR武蔵野線)から角川武蔵野ミュージアムのあるところざわサクラタウンまで日本初のLEDで自発光するマンホールが設置されています。

所沢市上下水道局さんがマンホールの蓋を利用した広告事業の一環で開発されたもので防犯面でも効果があり、鉄蓋の中に発光ユニットを設置し、表面に光を透過するプレートを取り付けたものだそうです。

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写真は上から時計回りに、文豪ストレイドッグス、ロードス島戦記、機動戦士ガンダム THE ORIGIN。

28箇所に設置されたイルミネーションマンホールはそれぞれ異なる作品のイラストが描かれています。

お気に入りの作品を探しながら角川武蔵野ミュージアムを目指しても。

ロードス島戦記のイルミネーションマンホールに一番感激しました。

ディードリットの横にパーンも一緒だともっと良かった。。。

角川武蔵野ミュージアム

Webサイト

地下で役割を果たす巨大建築

研修二日目は、大人の社会見学ツアー首都圏外郭放水路へ。

埼玉県春日部市にある首都圏外郭放水路(しゅとけん がいかく ほうすいろ)は総延長約6.3㎞、国道16号直下の地底約50mに設けられた世界最大級の地下放水路です。

この施設がある中川・綾瀬川流域は、利根川、江戸川、荒川という大きな河川に囲まれ、水がたまりやすいお皿のような地形になっているため、大雨が降るたびに何度も深刻な浸水被害に悩まされていました。

そこで水害から街を守るための「中川・綾瀬川総合治水対策」の柱として建設されたのが首都圏外郭放水路です。

浸水を防ぐための治水施設の役割を果たしながら、観光施設として中を見学することができ、映画「翔んで埼玉」や「仮面ライダー」「ウルトラマン」のロケ地としても使用されています。

私が今回参加したツアーは「迫力満点!立坑体験コース」です!

高所恐怖症の方は正直厳しいと思います。

私も怖かったのですがそこは写真を撮りたいという好奇心の方が勝ちました。

ちなみに参加者は男性の方が多かったです。

※見学ツアーの参加条件として、小学生以上・エレベーターがないので自力で階段を上がり下りできる方のみ参加できます。

受付にて参加料3,000円を支払い、同意書にサイン。

一ヶ月前からネットで事前予約が可能で、人気のコースはすぐに定員に達します。

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まずは地下神殿「調圧水槽」の見学へ。

写真は調圧水槽への地上入口。

ここから116段の階段(ビル5階~6階相当)を下ります。

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116段の階段を下りていくと、地下に突如現れた地下神殿!

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映画「翔んで埼玉」では、クライマックスの重要な演説シーンが撮影された場所で、あまりに広すぎてスケールの感覚を失う空間。

荘厳と並ぶ柱に建築美を感じました。

こちらの地下神殿「調圧水槽」は、地下トンネルから流れてきた水の勢いを弱め、スムーズに江戸川に水を流すための巨大プールで、長さ177m、高さ18m、幅は78m、地下22mの位置にあり、この上はグラウンドとなっています。

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59本ある柱は一本につき幅2m、長さ7m、高さ18m、重さ約500トン。

上を見上げると柱の色が変わっていて、そこまで水が入ってきたことが伺えます。

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調圧水槽からは第一立坑(だいいち たてこう)を見ることができます。

大雨が降り始めると河川の水位が上昇し、増水した水が第二~五立坑に自動的に流入します。

各河川から第二~五立坑へ流入した水が地下トンネルを通って第一立坑へ貯留されて、調圧水槽へ流れ込み、水量をコントロールしながら江戸川へ排水します。

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年平均7回程度水を取り込むそうで、平成27年(2015年)の台風17号、18号による鬼怒川決壊時にはフル稼働でまちを守り、長年浸水に悩まされていた地域の被害を大幅に軽減しました。

調圧水槽にたまった砂や泥は、雨の少ない時期に天井から搬入したブルドーザーでかき集め、見学できる場所は毎回職員さんの手で砂や泥をきれいに掃除してるそうです。

調圧水槽の説明のあとに撮影タイムがあります。

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調圧水槽の上の多目的グラウンド。

整備されて地元の人たちに活用されています。

続いて、調圧水槽につながる第一立坑(巨大竪穴)を見学しました。

こちらの立坑は、第一から第五まであって地下トンネルで繋がっています。

5つの立坑を結ぶトンネルの長さは総延長約6.3㎞で、水を地下に取り込みます。

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途中まで立坑内の階段を下りて調圧水槽側を見学し、続いてヘルメットをかぶり立坑内のキャットウォーク(そう聞くとかわいい感じですが作業用通路)はハーネスを付けて一周しました。

立坑内には、大きな横穴が開いており、横穴は調圧水槽に通じ、一番下の横穴は地下トンネルに通じています。

下を覗くと吸い込まれそうな穴(第一立坑)は、深さ約70m、直径が約30mあり、スペースシャトルや自由の女神像が入ってしまう大きさだそう。

写真では伝わりにくい?

途中で作業用通路を一周するのを断念された方もいらっしゃいました。

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カメラやスマートフォンを落とさないように注意して撮影します。

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途中で階段の色が変わっていることを見ることができ、そこまで水がきたことが窺えます。

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立坑の階段を下りると、先ほど見学した調圧水槽(地下神殿)を見ることができます。

あまりの大きさにどう説明していいか言葉が追いつかない施設でした。

首都圏外郭放水路は1992年の着工から14年の年月を経て2006年に完成した巨大防災施設です。

工事費用は約2,300億円のビックプロジェクトで、日本が世界に誇る最先端の土木技術を集結して造られました。

黒部ダムを見た時も凄いものをつくったなと思いましたが、この地下のダムも凄かったです。

非日常的な体験をしたい方におすすめのツアーで、興味を持たれた方がおられましたら、ぜひ足を運んでみてください!

心の中で拍手を送り帰路につきました。

首都圏外郭放水路

Webサイト

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八清社員が日本各地へ興味が赴くままでかけ、見て、聞いて、普段の業務では得られない知見を広めてきましたのでレポートします。

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