利便性のよい駅近に事業用・本格派京町家が登場

阪急大宮駅から北に少し上がったところに位置する 端正な佇まいの京町家。

外から一見しただけでは、この建物のスケールを押し測ることはできないでしょう。
今日、目にすることのできる美しい姿は、長年住まい手があり、丁寧に手入れがされてきた証。

この先も長くこの姿で有り続けることを願い、再び住まい手を探されることになりました。


この姿を保ちながら、新たに息吹を与えてくださる方を求めています。

千本格子、一文字瓦、虫籠窓

大正十二年保存登記の記録有り


これぞ京町家の意匠の数々


整然と並ぶ一文字瓦、深い軒下には繊細な千本格子が組まれた出格子、数少ない駒寄せ。

2階には虫籠窓。2階の天井高が低く、虫籠窓を伴う厨子二階の様式です。
しかしながら、表通側は厨子になっていますが、奥の居室は本二階の造り。

保存登記の記録が大正時代でありますが、
江戸時代の形式を継承した厨子二階、
伝統的な京町家の特徴が備わった外観意匠です。

間口の大きな商家の町家は、

平成の今へ大切に受け継がれてきました。

火袋、準棟纂冪

火袋と準棟纂冪


機能性と洗練された美しさをあわせ持つ壮大な空間


ハシリニワの頭上には大屋根まで広がる 「火袋(ひぶくろ)」と呼ばれる吹き抜けがあります。
「火袋」は煮炊きの際に出る蒸気や煙を上へ逃がす役割をもち、防火に対する考慮もなされた空間。
暗くて薄暗いハシリニワに天窓や横窓から光を落とす工夫もされています。
その広大な空間には“ゴロンボ”と呼ばれる大きな丸太をはじめ、
梁をあらわしにして縦横に組んだ小屋組みが造られることがあります。
これを「準棟纂冪(じゅんとうさんぺき)」と称します。

「棟に準ずる部位に雲のように架かる木組み」

という意味を持ち、この堅強な小屋組みはかつて大工職人の腕の見せ所として、
また大きな商家のステータスを表す空間でもありました。
現在では、この規模の火袋はたびたびお目にかかれるものではありません。

通り庭 布袋さん おくどさん

荒神と布袋さん 神様見守る台所


「ハシリニワ」、つまり炊事場のこと


漆喰で固められた、焚口が4つの竈と、大きな竈が1つ、
「おくどさん」がかつての姿を残したまま存在しています。
一番大きな竈は、日常で使われることはなく、元旦などハレの日に火を入れ、特に神聖なものとされてきました。
また、おくどさんの上部には「荒神棚」が設けられ、台所の神様である「荒神」が祀られます。
荒神棚には、荒神の眷属(従者の意味)である布袋像が七体並びます。
火難除けの神様が祀られ炊事場が日常的に大切にされてきた様子が伺えます。


七体の布袋さん


一般的には七福神の一人として知られていますが、町家においては「火伏せ」の神様。
新年を迎える毎に、小さいものから順に買い求め一体ずつ並べていきます。
何事もなく七年が過ぎれば、全て返納し、またはじめから並べていく風習です。
途中で不幸があったら、川に流して、またはじめから並べていくそう。

そんな布袋さんは伝統的な土人形であり、古来より人形作りが盛んであった
伏見の地でその多くは作られていたようです。

和室の室礼

丁寧に造られた室例と意匠

2階の座敷には付書院の床の間が備わります。
書院の欄間には美しい富士の透かし彫り、座敷の間仕切りには鳳凰をはじめ、
おめでたいモチーフの透かし彫りが施されています。
階段室の天井は格縁が面取りされた「格天井(ごうてんじょう)」
全体的に格式の高さを感じられる室礼で、美意識の高さもうかがえます。

間取

間取

間口の広い商家ならではの「二列三室型」

トオリニワに並行して、部屋が三つづつ二列に配置されます。

京町家は、「職住一体」の建物として造られ、部屋によって役割が異なりました。
道路側に近い「ミセ」は、店舗や商談の場とした公の意味合いが強く、
逆にトオリニワや座敷など、奥へいくほどプライベートの意味合いが強くなります。



本来の間取や機能を活かして使う


現在の状態を保つことが前提にあるため、建物を大きく改変することはできませんが、
京町家の本来の形を活かしてさまざまな用途で利用が考えられます。

企業の保養所宿泊設備付きの研修施設に、
かつて結婚式は自宅で行っていたようにゲストハウスウェディングの施設としても。
住居を兼ねた店舗・工房・アトリエとして、 複数の利用者が入居するシェアオフィスなど、
多彩な用途でご検討が可能です。


=利用のイメージ=


利用のイメージ

写真

エリア

阪急京都線「大宮駅」より歩いて2分

「四大宮」町の由来

このあたりは、かつて平安京の中心部に位置し、条坊制による区画割がされていました。
平安京においては、東西に「四条坊門小路」南北に「大宮大路」という通りが交差する辺りに当物件は位置します。町の名は、時代の流れにより少しづつ変化をしながら、1760年代に書かれたとされる「京町鑑」という書物に「四坊大宮町」という町名を見ることができるそうです。

近隣マップ 四条大宮交差点 写真:四条大宮交差点 三条会商店街 写真:三条会商店街

物件概要

賃 料 550,000円(税込)
種 類 事業用
礼 金 1,100,000円(税込)
敷 金 550,000円
契約期間 10年
契約の種類 定期借家契約
再契約料 新賃料の1ヶ月分
所在地 京都市中京区四坊大宮町162番地
交 通 ・阪急京都線 大宮駅 徒歩約2分
・京福電鉄 四条大宮駅 徒歩約3分
備 考 ※保証会社の保証および集金代行システム加入要。保証料は審査内容により異なります。引落手数料として330円が掛かります。
※借家人賠償責任保険の加入が必要。
※町内会へのご加入をお願いします。
※水廻り以外の建物の改装については、基本的に不可
※飲食・宿泊施設・ゲストハウスでの利用は不可
※奥の離れ・裏庭・2階南端の小部屋は賃貸対象外です(上記間取図をご覧ください)。
使用部分面積 1階:131.89m²、2階:101.48m²
延べ:233.37m²
建物構造 木造2階建
間 取

10部屋+キッチン+納戸

築年月 築不詳(大正12年保存登記の記録有り)
用途地域 近隣商業地域
引渡し 2018年1月下旬以降
現 状 空家
エアコン
楽器演奏 不可
ペット 不可
タバコ 不可
駐輪場
駐車場
小・中学校 洛中小学校 徒歩約4分(約249m)
中京中学校 徒歩約16分(約1222m)
取引態様 仲介
担当者 小山
最終更新日 2024年11月2日(土曜日)
次回更新予定日 2024年11月11日(月曜日)
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