
今回のまちブラは「京の奥座敷」と呼ばれている大原です。
大原を代表する寺院の一つである三千院は「きょうと〜おーはら三千院♪」と歌の歌詞にでてくるほど、親しまれてきた場所です。
近年では海外からの観光客も多く紅葉の時期は大変賑わっています。
10月下旬、本日から「もみじ祭り」開催と張り切って来ましたが、まだまだ紅葉は先のようです。
今年も残暑厳しい暑さだったため、紅葉も遅れているようで、ようやく肌寒い季節に入ったところです。
取材日の朝は秋晴れの良い天気でしたが山の天気はとても移り変わりやすく、パラパラと小雨が降ったり止んだり。
傘を持たずに来てしまいましたが緑のトンネルと苔の美しさに見惚れてしまい多少の雨は気にならないくらいでした。
三千院へのアクセスと駐車場
三千院への行き方は複数あります。
京都駅から乗換えなしで行きたい方は、17系統の大原行きのバスに乗って約1時間20分ほどで到着。
なるべく早く到着したい方は京都駅から地下鉄烏丸線「国際会館駅」で大原行きのバスに乗り換えてください。
時間がある方におすすめなのが叡山電鉄(通称:えいでん)ルートです。京都駅からバスや京阪電車で出町柳駅まで移動し、えいでんの車窓から景色を楽しみながら終着駅「八瀬比叡山口駅」で下車。
タイミングが良ければ観光列車も楽しめます。レトロなデザインの駅舎、大自然を堪能しつつ、大原行きのバスに乗り換えると、景色も楽しめますよ。
車だと京都駅から50分ほど。参道入り口にはいくつか駐車場があります。
平日の朝イチに入ったので、すんなり停める事ができました。料金は一日500円とリーズナブルです。
参道に車で入れるのは地元の方のみと伺いました。山道は細く、すれ違ったりUターン出来るようなスペースはないので入らないように気をつけて下さい。
京の奥座敷のひとつである大原は、山間の静かな里山でさえぎる物も無く、見渡す限り緑が目に飛び込んできます。
畑が広がり、のどかな盆地で気持ちの良い風が吹いていました。
大原女(おはらめ)の小径

大原女は大原の働く女性の事です。
頭に柴(しば)を乗せて京の町まで行商へ出かけていました。
柴はかまどの火に使う燃料だったそうです。
三千院へと続く参道には清流が通っていて京都市内と比べて体感−5℃くらい、冷やっとした空気に包まれました。
少し防寒を意識してきたつもりでしたが、それでも寒く感じました。
これからの時期はマフラーや手袋が必要ですね。
その分、夏は涼しく避暑地としてはバッチリだと思いますよ。

参道に建ち並ぶお土産屋さんやカフェやご飯屋さん、山の中なのに色々とありびっくりしました。
帰りに立ち寄りたい場所をピックアップしながら趣きある山道の景色を眺めつつ、見事な大木やたわむ柿の木、沢山のもみじの木に囲まれながら見る物全てに癒されつつ、軽快に進みました。
新鮮で水々しい「大原野菜」も有名で京都民にも人気です。
時折りほんわり暖かい木漏れ日の中にキラキラと輝く鬱蒼と茂る苔に神秘的な美しさを感じ、マイナスイオンたっぷりの空気の中、川の音が響きわたり非日常感にワクワクしました。
大原の魅力を沢山感じながら散策できます。

緑のもみじも美しかったですが、三千院門跡の石碑の上のもみじが唯一色付いていて紅は秋を感じさせてくれますね。
待ち遠しくなりました。
階段を登ると右側に立派な石造りの塀が見えてきます。
お城の城壁作りで有名な穴太衆(あのうしゅう)近江の石工集団が作ったようです。
その左側にお土産屋さんが建ち並びます。
blend kyoto(ブレンド キョウト)

お目当てのお店は1番奥の朱色の橋がかかる手前にあるコーヒー店「blend kyoto (ブレンド キョウト)」です。
約1年前に八清を介してオープンしたお店です。
今日は八清のサイトをご覧の皆様にもピッタリなこだわりの浅煎り焙煎のコーヒー店をご紹介したいと思います。
blend kyotoは京都の中心地丸太町に本店があり、三千院前にも昨年の9月にオープンしました。
こちらでは月に2回、オーナー自ら焙煎するこだわりのブレンドコーヒーが楽しめるお店です。
この日はオーナーは海外出張中で、世界中を飛び回っているようです。

店舗の起ち上げから関わっているスタッフの方がお店のこだわりなどを丁寧に教えて下さり、素敵なコーヒー体験になりました。
こだわりの豆の買い付けから始まり、豆の香りや味を極限まで生かせる浅煎りにこだわり、独自の香り付け、フレーバーをブレンドし、いままでにない果実感たっぷりの香りと豆のまろやかさが味わえるコーヒーです。

広いお店の真ん中にどーんと置かれた大きな焙煎機はまるで蒸気機関車のような黒塗りで迫力がありました。
内装自体は元を活かしたリノベーションが施され、和とモダンな要素がミックスされ洗練された雰囲気です。

大きな窓を生かし、和な借景が映えますね。
センスの良い木製のインテリアで統一感を持たせ、白で塗られた店内はスッキリとしてとても清潔感があり、おしゃれにマッチしていました。
一つ一つにこだわりを感じられ、落ち着きある空間になっています。
のんびりと外の景色を眺めながらの一杯は格別でしたよ。
こちらは、店内とテイクアウトでも頂く事が出来るのでまちブラにはぴったりですね。

豆と香りを確認しながら注文が出来るシステムも楽しかったですよ。
どれも全然香りが違う!コーヒーのローストされた独特の香りよりも、パンが焼けたような甘く美味しい香りやシナモンやストロベリーなどの華やかな香りがダイレクトに鼻を抜けるのでびっくりしました。

お気に入りは、ストロベリーのブレンドコーヒーと苦味が少なく胃の負担も軽そうなシナモンスパイスのブレンドコーヒーをミルク入りで注文しました。
hand drip coffee (hot/ice) 750円〜
ストロベリーのフレーバーがついたエチオピアの豆は元々ベリー系の酸味が強い豆でストロベリーの香りと引き合って甘酸っぱく味わい豊かなコーヒーでした。
milk brew (hot/ice) 855円〜
コーヒーの味を潰さないあっさりミルクは丁寧にホイップされ、まろやかな口当たり、シナモンの香りとぴったりで上品な甘みが美味しく、他では味わえない一杯でしたよ。
もう一つ迷ったピーチの香りのブレンドコーヒーはその場で豆を挽いてもらったので、自宅でも楽しみたいと思います。
裏のラベルには焙煎日が記入されています。
開けた瞬間も良い香りですが、豆を挽いてもらうと花が開いたようにふわっと甘くて香ばしい香りに包まれて思わず笑みがこぼれました。

良い香りは癒されますね〜。
コーヒー好きにはたまらない体験です。
こちらの浅煎りコーヒーはアイスコーヒーとしても楽しむ事が出来ますよ。
アイスコーヒーはまだまだバリエーションも数も少なく今年の夏も探すのは大変でした。
年々猛暑日が長くなる日本列島、暑い日は冷たいコーヒーも美味しく飲みたいですよね。
どちらも楽しめる浅煎りは最強だと思いました!
抽出レシピが詳しくホームページに載っていますので、こだわりの豆をこだわって入れてみて下さい。
本格的な、うちカフェを楽しめますよ。
blend kyoto 三千院
京都市左京区大原勝林院町23-2
京都バス「大原停」徒歩10分
天台宗 京都大原「三千院」

三千院は延暦年間(782‐806)に最澄が比叡山東塔南谷(とうとうみなみだに)の「山梨の大木」の下に構えたことに始まります。
三千院は平安後期以降は皇子皇族が住持する宮門跡となりました。
出家した皇族が住職を務める門跡寺院のことで、特に格式の高い寺院になります。
明治維新後、「三千院」として大原に移ったそうです。
今では約1200年の歴史を紡いでいます。
広々とした庭園に貴重な建築物や国宝の仏像と見所満載な三千院。
院内は撮影禁止でしたが教科書で見た事ある掛け軸や立派な仏像を間近で見られるのは感動ですよ。
中でも「東洋の宝箱」と称賛された聚碧園(しゅうへきえん)はどの角度を切り取っても絵になる見事な庭園で、客殿の縁側から眺める事が出来る池泉鑑賞式庭園です。

縁側でお抹茶を頂きながら小さな滝や池、築山と美しい景色を眺め心洗われる時間を過ごしてきました。(お菓子付きお抹茶 800円)
もう一つの庭園は池泉回遊式庭園です。

有清園(ゆうせいえん)は宮中伝統の法要が行われる宸殿と極楽浄土に舞う天女や諸菩薩の姿が極彩色で描かれた往生極楽院を繋ぐ道があり、あの世とこの世の狭間を歩くとそびえ立つ杉の木と静寂な杉苔の幻想的な雰囲気に一瞬で呑まれてしまいます。
現在天井絵は肉眼では見る事が出来ない為、「阿弥陀三尊像」(国宝)を収める工夫として作られた「舟底天井」を原寸大で創建当時の顔料のまま、極彩色に復元され、円融蔵(えんにゅうぞう)にて見ることが出来ますよ。
よく祖母が財布に福銭(200円)を入れていたのを思い出し、宸殿にて頂く事に。
「財布に入れて置くとお金が貯まりますよ〜」と教えて頂きました。
壮大な庭園の散策の途中、金色不動堂前の給水所にて金箔入りのしそ茶を頂き、ホッと一息冷えた体に染み渡りました。
自宅用にしそ煎茶と、お土産用に金粉入りの金色不動茶(梅煎茶)を購入してみました。
息災延命、不老長寿、ご祈祷済みでご利益ありそうですね。(各1,300円)

冬は静かで観光客も少なく、景色は格別に美しいとお勧めされたので、またゆっくり散策しに来ようと思います。

三千院
京都市左京区大原来迎院町540
京都バス「大原停」徒歩10分
拝観料 一般700円
無休
触れ合いが楽しいお土産屋さん「心繋(きずな)」

京都に住んでいるとなかなかお土産屋さんへ入る事は少ないのですが、店頭の器に惹かれて手に取ってみると軽さにびっくり!
中にも沢山揃っていると伺い色々見せて頂きました。
けやきをくり抜いた器は一つ一つ年輪模様が違っていて、太めの年輪が入った、赤い漆が映える器を購入しました。(1,650円)
クルミの木でできたレンゲは面白い形になっていますが、持ってみると意外とフィットしたので、一緒に購入する事に。(500円)
お子様や年配の方にもお勧めですよ。
私は朝食のスープやぜんざい、雑煮にと思っていたのですが、お店の方が熱が伝わりにくく、鍋や雑炊にも良いと教えて頂きました。
丈夫な作りで、大事に使えば10年くらいは持つようです。

今年は大阪・関西万博会場で各国マイクロプラスチックの有害を訴えた展示などが目立っていたので、朝の忙しい時に軽いプラスチック食器は便利なのですが、それに代わる食器が見つかり嬉しい想い出になりました。
他にも清水焼きの素敵な茶器があったり、桜柄にくり抜いたお盆があったりとお店の方もとても親切で色々と教えて頂き楽しいお買い物が出来ました。
帰りがけに生のローリエを分けて頂き、乾燥の仕方も教わったので早速カゴに入れて、家の日陰で干してみました。
1週間程で出来るようなので、大原産のローリエを使うのが楽しみです。

心の里 心繋(きずな)
京都市左京区大原勝林院町22
京都バス「大原停」徒歩10分
無農薬の柚子

参道沿いで見つけた無農薬の柚子、一籠300円。
お料理はもちろん、余ったらお風呂に入れて柚子湯にしても良いとお勧めしてもらいました。
皮のまま丸ごと入れて手で揉むと油が出てくるのでそれを浮かべて楽しむようです。
冬至のニュースではよく目にする光景ですが実際にお風呂に浮かべてみた事は無かったので余ったら楽しもうと思います。
伝承千年の百年企業、しば漬け発祥の地「土井志ば漬本舗」
大原では沢山のしそ畑を目にしてきました。
大原がしば漬け発祥の地として、原種を大事に守り大切に繋いできた事が看板にも記されていました。

土井志ば漬本舗は、明治34年(1901年)に創業され、先人達の知恵を大事に受け継ぎ広められ、京都でも人気の漬物屋さんです。
沢山の種類があり、お土産用や自宅用にと選ばれる方も多いのではないでしょうか。
こちらでは定食ランチにお漬物が幾つか付いており、漬物バイキングでも沢山いただくことができるので気に入ったお漬物を販売所で購入して帰る事が出来ます。
竈炊きご飯をおかわり出来るのも嬉しいですね。
少しずつ頂きましたが、乳酸菌もたっぷり取れるので腸活料理としてもお勧めですよ。
私のお気に入りは焼き魚に付いている「からし漬けきゅうり」です。
こちらを細かく刻んで食べやすくされていました。

さわら西京焼き定食 2,200円
からい物が苦手でめったにカラシは食べませんが、このお漬物は箸休めに丁度よく、辛さによって甘さが引き立つような旨味を感じるお漬物です。
そして、「柚子大根」は柚子の香りが良く、丁度よい塩梅なのでさっぱりといただける所が気に入っています。
昔ながらのお漬物は塩味が強いところが多いですが、ここは近年に合った商品開発が上手いお店だなぁ〜と、どれを頂いても感心させられます。
大原のお漬物は素材の良さが引き立っているので、お土産でも喜ばれますよ。

土井志ば漬本舗 大原本店
京都市左京区八瀬花尻町41
京都バス「花尻橋停」すぐ
駐車場有り
エリアマップ

たまには足を延ばして自然を感じる大原へ出かけてみてはいかがでしょうか。
美味しいコーヒーや柚子、食器などここならではの楽しみをたくさん見つけることができました。
八清では大原エリアの物件をお取り扱いしていることもあるので、Webページをチェックしてください!


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