昨今、マッチングという言葉をよく耳にしませんか。
対象は様々で、人(人材)、住まい、仕事、知識、スキル、ビジネスと多岐にわたるようです。
マッチングは何かと何かを組み合わせて化学反応がおき、新しい何かが起きることと私は考えています。
そこで最近あたらしいことが身の回りに起きていない私としては、私の中の何かと何かをマッチングさせて、面白かったり楽しいことが起きるのか、はたまたマッチングは果たして有用なのか検証することとしました。
では何をぶつけあうのか...熟考の末、日常と非日常をぶつけることに。
舞台は三重県としました。
日常×忍者屋敷
伊賀と甲賀、誰しもが耳にしたことのあるこの地名。
そう忍者の里です。
まずは甲賀市にある「甲賀の里 忍術村」にお邪魔しました。
ちなみに甲賀は"こうが"ではなく"こうか"だそうです。
"いが"に引っ張られるからなのでしょうか。
この忍術村には忍術博物館、からくり屋敷、手裏剣道場等の施設がありまして、忍者修行を制覇することでほぼ忍者になれるという素敵な体験も用意されています。
私は"壁づたい"で落下したため、忍者にはなれませんでした。
さて、この忍術村には天保13年(1842年)に建てられてた古民家が移築されておりまして、この建物にはわくわくする仕掛けがちりばめられています。
まずこれです。
玄関入ってすぐに仕掛けられた深さ20センチ程度の穴。
これは敵が礼儀正しく玄関から入ってきたときに、この穴に落とし、こけた拍子に穴の縁に脛をぶつけさせて悶絶させる罠です。
絶妙かつ巧妙な嫌がらせです。
つづきましてこれです。
もはや忍者屋敷のテンプレートといっても過言ではないでしょう。
ほんまにあったんや...とついつい嬉しくなってしまいました。
お次はこれです。
なんの変哲もない4枚ものの建具。
実はこれは開くのが両端のみで、開けたくなっちゃう真ん中二枚は固定されているため、自分は端っこから入り、敵襲が真ん中を開けようとしてる間に、もっと遠くへ逃げるというもの。
お次はこれです。
一見普通の収納です。
これはなんと通路につながっており、そこから逃げることができるのです。
ある意味、ウォークスルークローゼットみたいなものです。
あったのですね。
この時代に。
最後はこちら、天井。
そう、天井に仕掛があります。
この天井は縄で天井が吊られており、その縄を切ることで天井を落とし敵襲を怯ませる、攻撃的な仕掛けです。
なかなか帰らない客人にぶぶ漬けを出さずに天井を落とすのもありではないでしょうか。
京町家、古民家の改装をおこなう我々としては、これらの仕掛けから着想を得て改装に活かせるかもしれません。
天井は落とすもんじゃない、穴も家にはいらん。
掛け軸裏は...収納かな?
いま活かせるものは思いつかないのですが、以前に八清では隠し扉のついた京町家の改装物件をつくったことがありますので、忍者要素は活かすチャンスがあるはずです。
甲賀の里 忍術村
日常×釣り
私は昔、日常生活の中で釣りをしていたのですが、京都への引っ越しを期に釣り欲はあるものの、海までの距離等の理由でまったく釣りに行くことができず、非日常のものとなってしまいました。
その非日常は非日常として日常と組み合わせてみました。
そこで日常である食事や仕事と釣りを組み合わせるべく、鳥羽市にある海楽園さんに宿泊をしました。
ここでは部屋から釣りができるという釣り好きにはたまらない部屋が用意されていて、また宿泊者用の桟橋まであるという至れり尽くせりなお宿なのです。
お宿に到着した時間帯は干潮のため、桟橋から日常としての釣りを楽しむことに。
海楽園さんでは季節により釣れる魚は様々ですが、この桟橋からはキスやアジ、メバル、アイナメなどが釣れるらしいので、あらゆる仕掛けを用意して竿出し。
釣った魚は晩ごはんにできるので、俄然やる気もでます。
もう爆釣です。
ふぐ。
ふぐ。
ふぐ。
いいんですよ。
ふぐでも。
ええ、釣りが楽しければ。
ちょうど晩ごはんの時間が夕まづめ(魚が活発になる時間)ということもあり、待ちに待った食事と(日常)と釣り(非日常)のマッチング。
ご飯を食べながら...穂先を見て。
仕掛けが気になって、ご飯を中断したり...またご飯を食べたり。
ぜんっぜんどっちも集中できない!
常に片手落ちの状況!
これは良くない組み合わせでしたね。
続いて、仕事と釣りのマッチングです。
先ほどは釣りを楽しみたい欲が前へ前へ出てたので、その失敗を活かして、仕事してるついでに釣りしてますよ感を出してみました。
...いける!これはいけました。
波音を聞き、海に糸を垂らしつつ、リラックスした雰囲気で仕事ができました。
海沿いに釣りもできるコワーキングスペースやシェアオフィスなんかがあっても良いかもしれませんね。
釣った魚をオフィスのみんなで楽しんだり、仕事終わりにすぐその場でみんなで釣りをはじめたり。
ちなみ釣果はぼうずでした。
いいんです。
楽しければ。
海上料亭海楽園
意外と楽しいミスマッチ
一見合わないだろうという組み合わせも、失敗することを織り込んで試してみるのも面白かったのは今回の旅の収穫でしょうか。
今回は有効な組み合わせは少なかったのですが、もしかしたら時間をおいて、あれもしかしたら使えるやん!となることをうっすら期待しています。
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八清社員が日本各地へ興味が赴くままでかけ、見て、聞いて、普段の業務では得られない知見を広めてきましたのでレポートします。
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