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こんにちは!建築ディレクション部の岡田です。

近年、観光と滞在型の施設が一体となった「体験型」ホテルが注目を集めています。

今回は、2024年6月にリニューアルオープンし、「エデュテイメント」をコンセプトに掲げた水族館「須磨シーワールド」に隣接する「須磨シーワールドホテル」の「シーワールドアクア」に宿泊し、建築デザインやインテリアに注目してレポートします。

ホテルの概要と海との一体感

このホテルの大きな特徴は、JR「須磨海浜公園駅」から徒歩5分という立地の良さと、「須磨海浜水族園(シーワールド)」に隣接していることです。

宿泊しながら水族館の魅力を満喫できる贅沢な体験ができます。

須磨海岸に面した海沿いに位置するこのホテルは、自然環境との調和や海との一体感を意識した建築設計が施されています。

流線型のデザインは周囲の風景と調和し、シンプルながらも海を感じさせる柔らかいフォルムが印象的です。

白を基調とした外壁と大きなガラス開口部が、海と空が一体となったような開放感を演出し、建物に足を踏み入れる前から期待感が高まります。

私がイメージしていたホテルのエントランスは、外から中の様子が伺える透過性の高いガラスドアでした。

しかし、実際の正面玄関は、外からは中が見えない真っ赤なドア。

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夜に撮影した写真では、照明がそのフォルムを際立たせ、ドアがより印象的に映ります。

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内部空間の開放感と機能性

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真っ赤な扉が開き、一歩足を踏み入れると、ロビーの広がりに圧倒されます。

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開放感を最大限に活かすために、ガラス張りの壁面を利用し、外部の景色を室内に取り込んでいます。

海との連続性を強調する空間設計により、ホテルに到着した瞬間からワクワク感が高まります。

客室のデザインとインテリアコーディネート

客室までの廊下や表示パネルは、海をテーマにした色使いやデザインで統一されており、部屋の壁やカーテンにも海を連想させる青色が基調として取り入れられています。

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客室内の家具はモダンで機能的なものが多く、無駄な装飾はありません。

細部には海をイメージさせるモチーフがさりげなく取り入れられ、オルカを模した壁面デザインも大人な印象を与えます。

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ソファーと一体型のカウンターには食器棚や冷蔵庫が備わっており、コンセントも完備。

宿泊の際に散らかりがちなアイテムをまとめるのに便利で機能的なデザインになっています。

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水族館との繋がり

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私が宿泊した「シーワールドアクア」の最大の特徴は、客室の一角に大きな水槽があることです。

客室にいながら水族館の一部にいるかのような雰囲気を演出し、滞在中も水族館の展示を楽しめます。

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また、この部屋に限らず、全ての部屋のバルコニーからイルカが泳ぐビーチを眺めることができ、まるで「海の中で過ごしている」ような非日常的で贅沢な体験が味わえます。

楽しめるアクティビティ

宿泊者は、滞在期間中、何度でも専用の入口から水族館に出入りできます。

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海の生物と触れ合える特別なアクティビティも用意されており、水族館と宿泊施設が連携し、「エデュテイメント」というコンセプトを体現した空間となっています。

単なる心地よい宿泊施設にとどまらず、特別な体験が深い思い出として刻まれました。

最高の体験

仕事柄、宿泊施設選びには強いこだわりがあり、旅行の際も最重要視しています。

そんな中でも、今回の宿泊は過去最高と言っても過言ではないほど特別な体験になりました。

ホテルのデザインが自然との調和を大切にしている点や、宿泊客が快適に過ごせるように工夫されたアメニティやルームウェア、タオルの細やかな配慮などを実際に目にすること、そして、宿泊施設のデザインや快適性について、実際に体験することで多くの学びがありました。

まさに、百聞は一見に如かず。

これからも、こうした実際の空間を目で見て、触れて、体験することで、建築やインテリアデザインの知識を深めていきたいと思います。

神戸須磨シーワールド

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