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気になる木の家

H22.9.15 補強の様子 ①<ホームコネクタ-の話>

先日の打合せでは、補強箇所の確認をしました。今回は工事中の現場にお邪魔して、その補強の様子を見せてもらうことに。

補強の場所は、2階の裏庭に面した部屋。現場に行ってみると、既存の大引きがほとんどすっかり取り替えられて、部屋の床組みは、

しっかりしたものに変わっていました。

下の写真に写る部屋の外周の材は一部腐食が見られ、強度が弱くなっていた箇所です。

この部分は、腐食していた部分が新しい材に取り替えられて、古い材に途中から新しい材が継いであります。

この材が継いである部分、今は材と材が組み合わさっているだけの状態。ここに今から、「ホームコネクター」による接着作業を行っていきます。

この継ぎ目にはすでに、右の図①②のような加工がされて、

ホームコネクタ-で使われる金具が入れこまれています。

上の写真では、小さく写る黒い点が今から行われる作業に必要な

「注入口」の見えている部分。

今から③の接着剤の注入が行われて行きます。金具の中は空洞になっていて、接着剤を入れるとまず中の空洞に剤が注入されていきます。金具の中が一杯になると、材に開けた穴と入れこんでいる金具の間には隙間が出来ているので、そこに接着剤が注入されて隙間が埋まっていきます。

下の写真が手順を写したもの。

③は接着剤の注入作業。大きな銃のような機械(パンフレットには「接着材注入ガン」という、そのままのネーミングがつけられていました。)を使って、継ぎ目から見えていた注入口から、接着剤が入れられて行きます。

接着剤の注入が終わると、取り外しの出来るようになっている注入口が外され(④)、注入口が入っていた所に木材で栓がされると(⑤)

あっという間に作業が終わりました。

後は接着剤が乾くのを待って、木の栓の飛び出ている部分を切り落とすと接着作業終了です。

 

この施工方法だと、外から金具が見えなくなるので、デザイン的にもスッキリしたものになります。

そして、強度のある1本の太い金棒が材の真ん中に入れられることになり、地震の揺れ等で力が加わった時にも強いそう。

ホームコネクターのパンフレットを見ると、「高耐震性」というのが特徴の一つとして書かれています。

ハチセの改装では古い建物の改修作業も多いので、色々な現場で古い材を入れ替える時にこの方法が使われています。

今日は一見地味な補強の話でしたが、建物の構造を見直し、必要な補強を加えていくというのは、改装をしていく際の基本になります。

このような補強を加えながら、長く安心して生活できる家が作られるよう、改装工事は進んでいきます。