Pro 平屋のJunk

ノート14 家具コーディネートで彩りを


「大きめのソファにドンと腰を降ろして足を伸ばすイメージですかね。」
と、フィンガーマークスの矢野社長。 今の八清にとっては欠かせない存在、家具工房フィンガーマークスさん。昨年は京都商工会議所の「知恵ビジネスコンテスト」で認定され、活躍著しい工房併設の家具専門店。


TsuTaKiプロジェクトにおいて、家具や小物による雰囲気作りは、絶対必要条件だった。 Junkというテーマだけに、プランニングから工事中もずっと念頭にある、古びた・使いこまれた感を失わないような雰囲気。 そんな雰囲気を壊さないような家具を置きたいと考えていた。 今回はAとBの2軒、それぞれ少しづつ仕様が異なるので、コーディネートも少し変化を持たせたい。矢野さんからご提案頂いていた家具と小物を元にイメージを膨らませていく。 色々考えた末、各々のテーマに合わせたアクセントカラーを決めることに。


テーマが「土間」のA号地は、「土間」だけに足元が冷たいイメージがあるので、赤やオレンジなど暖色系で。 イメージに合ったのがこちらの赤いイス。 土間ダイニングに置いてちょっとしたカフェのようにならないかな、と。






「木」がテーマのB号地はすでに暖かく柔らかそうなイメージがあるので、反対のブルーやグリーンなど寒色系で揃えることに。 イメージに合ったのがこちらのストライプの一人掛けソファ。テレビの前に置いてゆったり足を伸ばしたい。


フィンガーマークスさんの倉庫にて打ち合わせをする。 様々な形・大きさのイスやテーブルが所狭しと並び、出番を待っている。

「ジャンクな雰囲気が欲しいなら、奇麗すぎるモノは違いますね。」と矢野さん。
Fujii「そうなんです。使い込まれて古びた感じが欲しいですね。でもこの箪笥はちょっと傷みすぎかなぁ・・・。」



「確かにこれは、戸が閉まりにくい。でもきっと、ジャンクを好むお客さんたちは、きっちり閉まらないといけないようなライフスタイルではないんじゃないかな?少しゆるんでいても構わないんじゃないかというような気がしますね。」 


矢野さんの言葉に思わず納得。
そのちょっとした使いづらさを不便と思わずにいられたり、自分で直してみようと思ったり、それがジャンクというテイストから生まれる当たり前な姿勢なのかもしれない。


元からここの現場に残っていた家具や小物と合わせてコーディネートしながら、最後の仕上げにかかっていく。 でも、あくまでこのコーディネートは住むことをイメージしてもらうための雰囲気作り。この家のを造り上げるのは、ここに暮らす人なのだから。

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