Pro 平屋のJunk

ノート10 融合する外壁 途中経過

ノート10 写真A号地

ノート9から続く外観の話。
元々貼られていたものを使おうとする結果、枚数が足らずに半分を新材で補うことになった。工事を進めてくださる職人さんたちから「大丈夫か?」と、訝しげに見られながらも次のステップへ。
できるだけ、新材を旧材の色味や雰囲気に近づけたい。 塗装だけでは異質なものになってしまいそうだ。


・・・新材が奇麗すぎるから、塗装の前にちょっとキズを入れてみようか。


ノート10 写真


つまり、キズを入れて古びた風合いにしたい。いわゆる「エイジング加工」という仕上げ。木材や家具に、あえて古びた塗装をしたり、キズをつけたり、時には焼き目を付けたりして、アンティークの風合いに仕上げる。最近はエイジング加工で仕上げられたような家具や雑貨を目にすることが多い。


ノート10 写真A号地

とは言え予算の都合もあり、「加工」と呼べるほど大がかりなことはできないので、釘や釘抜き、コンクリートのかけらなどを使って、自分でキズを付けてみることに。これらの道具で引っかきキズや、へこんだようなキズをあえていれていく。
ガリガリ、ガンガンやること20分。新材にはもったいないことをしているようだが、キズが増えてきた。


ノート10 写真

それと平行して、塗装用の色を決める。
旧材に新材をうまく同化させないといけないのでここは慎重になる。

黒色を足しながら、
塗装屋さん 「まだちょっと薄い?」
Fujii 「もう少し濃くてもいいかな」

試しに自分で塗らせてもらう。

ノート10 写真A号地


Fujii「奇麗に塗らなくていいです。むしろ刷毛ムラがあるほうが良い。それぐらいじゃないと浮いてしまいそうですし。・・・この色、まだ結構白っぽいような気がするけどどうだろう。」

塗装屋さん「奇麗じゃないって難しいこと言うなぁ(苦笑)。色は乾いたらもう少し濃くなってなじみますよ。」
Fujii 「じゃあ、もう一段階濃くしたものでお願いします。」

時を重ね古びた味わいは人を惹きつける魅力がある。必ず色あせ朽ち、永遠のものは無い。時を重ねるごとに枯れゆく姿は新しいものには無い味わい風合いを増す。それが人を惹きつけるのだ。 本来の機能を失ない、使う人のない時代遅れのものはガラクタと言われてもおかしくない。 しかしそんなガラクタもくたびれてはいるけれども、実はまだまだ使うことのできる可能性を秘めている。古いものへの愛着そして、もったいないという気持ち、そんな思いでJunk style TsuTaKiはできている。仕上がりは次の報告で。

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