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大正ロマン 第三話

大正ロマン打ち合わせ写真

今回の大正ロマンプロジェクトでは、
いくつかの新しい試みを行います。

その1つは、薪ストーブの設置。

江戸時代に初めて日本に伝わったストーブは、
明治~大正時代に輸入の最盛期を迎え、
その後これらを模した多くの国産品が作られました。

それまで、囲炉裏や火鉢がメインだった日本人にとって、
それは大きな革命。

 

外国製ストーブは西洋文化に憧れた多くの人々を魅了し、
重厚な石やレンガ造りの暖炉、数々のストーブが
洋館をはじめとした建築物に取り入れられました。

まだ燃料や電気供給が不十分だった時代。
ストーブは豊かさの象徴でもありました。

人々の夢と憧れのシンボルだったストーブ。

「浪漫別邸」に設置するに当たり、ストーブの専門家である
京阪エンジニアリング」さんにアドバイスを頂くことになりました。

 

輻射熱、遠赤外線による効果で温める薪ストーブは
1台で家中を効率的に温かくすることができます。

そのためには、効果的な設置場所、暖気の流れを考慮した間取り、
ファンの取り付け位置や、煙突の正しい取り付けが必要です。

大正ロマン打ち合わせ写真3 大正ロマン打ち合わせ写真4

当時の文化を美しく彩ったガスや薪のストーブは
電気ストーブへと姿を変え、
エアコンが普及するとともに 少しずつ姿を消していきました。

今再び、薪ストーブが注目を集め始めているのは
エコの観点だけではなく、 人はどこかで再び豊かな暮らしを
取り戻したいと思っているからではないでしょうか。

 

自分を温める火を自分で生み出す。
木を集めて薪を作り、来たるべき冬に備える。

 

ストーブを通して行う、
そんな人としての当たり前の暮らしが
焔の暖かさ、灯りの大切さ、
そして感謝の心をを思い出させ、
豊かな暮らしをもたらしてくれます。

ゆっくりと揺らめく赤と紫の焔は、
時代がどんなに変わっても、
同じように人を暖かく包み込んでくれます。

 

パチパチとはぜる木の音と匂い。
時を超えて人々の心と体を温めるストーブとともに
手間を楽しみ、温かく心地よく、
冬を過ごしていただければと思います。

あたたなかストーブの焔