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住用鉄骨の家

 

 2010.10.4 更新  
エレキギターとピアノとJAZZ

 

今回は打合せの際に行われた、ちょっと変わった確認作業について。

部屋の隅にCDコンポが置かれ、音量を最大に上げて音が鳴っています。

 

かかっているのは、ジミ・ヘンドリックスのスマッシュ・ヒッツ。 お客さんの持っているCDの中で、一番音のうるさそうなものを選んでいるそう。

ロックミュージックなので、部屋の中にはエレキギターとドラム、ベースの音が響いています。

 

打合せにわざわざBGMをかけているようでもないので、「これは何をしているんだろう?」と思っていると、

 

「あんまり部屋の外には響かなそうですね。」

「扉を閉めてしまえば、階下にも聞こえないでしょう。」

 

という、設計士さんとお客さんの話。

どうやら、室内の音が漏れないかどうかを確認している様子です。

 

音楽が趣味のお客さん。自分の家でピアノを思いっきり弾いたり、友達を呼んで趣味のJAZZの演奏をするというのが、新しい家で一番やりたかったことだそうです。

 

今回のビルリノベ、建物は鉄骨造です。鉄骨造では、階と階の仕切りをコンクリートでするので、一般的な木造住宅に比べ遮音性が高くなります。

それに、丸々一棟が自分の家になるので、多少階下に音が響いたところで、全くの他人の音よりは気になりません。

 

鉄骨造では、外壁はALC板(軽量気泡コンクリート)で作られている場合が多く、木造住宅よりは近隣に音が響くことも少なくて済むそうです。でもやはりお隣のことも考えて、できるだけ静かなアコースティック演奏を考えておられるそうです。

 

こだわって作った空間で、趣味の音楽を楽しむ。

ビルだからこそ叶えられる、空間の使い方です。

 

リノベーションが完成したら、この空間でどんな音楽が演奏されるのでしょうか?

どんな暮らし方をしたいか考えながら計画を作っていくと、完成がますます楽しみに、待ち遠しくなります。

 

↑ジミ・ヘンドリックスはエレキギターの神様だそうです。