京都産木材を使って中古物件をリノベーションするプロジェクト「MOMO HOUSE」。
第二弾の物件が2025年4月に竣工しました。
MOMO HOUSE

京都で生まれた木材を私たちの暮らしに使うこと。それだけで持続可能な社会に貢献することが可能です。それは木材と私たちに最適な環境をもたらし、地域経済や地球にもやさしい。個々の暮らしだけでなく地域や地球にも素敵な循環をつくるのがMOMO HOUSEです。
今回はそのMOMO HOUSEの第二弾である上京区の京町家を深掘りして、その魅力をお伝えしたいと思います。
京都らしさを詰め込んだ「京都ブランド」
本物件では主に柱などの構造材に京都産材が使われています。
「安心・安全・快適」をモットーとし、デザインにもこだわったリノベーション住宅を提供していますが、木材も京都産を使うことでさらに建物の価値を引き上げたいと考えています。
この物件は玄関土間は深草土の三和土をイメージしており、さらに京都らしさを詰め込み「京都ブランド」としての価値を発信できるようなリノベーション住宅を完成させました。
京都産材を使用するメリットとしては、京都で育ち、京都の気候に馴染んだ材であるため、建築においても適応しやすいのではないかと考えています。
京都の森林資源の循環や、地産地消であることから輸送時のCO₂排出削減といった、京都の未来につながる取り組みに貢献できるという点も、当社が大切にしている大きなポイントです。
さらに、玄関土間は深草土の三和土をイメージしており、さらに京都らしさを詰め込み「京都ブランド」としての価値を発信できるようなリノベーション住宅を完成させました。
水の流れを意識した空間
この物件は母屋と離れに分かれており、それぞれの建物の間に坪庭を挟んだ造りになっています。
独立したふたつの建物のようですが、不思議と空間全体に一体感が漂い、ひとつの大きな住まいのように感じられます。
母屋と離れ、そして坪庭の配置が絶妙に計算され、屋内外の境界をゆるくつなぐことで、自然な流れを生み出しているのです。
玄関の横には、前庭がゆるやかに伸び、その緑が訪れる人をさりげなく迎えてくれます。
視線は自然と奥へと誘われ、前庭の先の奥庭へ、さらに坪庭へと、川の流れのように続いていきます。
まるで水の流れが岩をなでるように、視線の流れが次へ次へとつながり、心地よいリズムを生み出します。
三つの庭からふんだんに取り込まれる日の光は、室内に柔らかな陰影をもたらし、時の流れとともに表情を変えていきます。
窓を開ければ、風が庭から庭へ、部屋の奥へと、水の流れのように自然に通り抜けます。
光と風が生み出す穏やかな流れの中に、静けさと開放感、そして安心感に満たされます。
この独特の一体感こそが、この物件ならではの大きな魅力であり、訪れる人に深い印象を与えるデザインに仕上がりました。
唐紙の襖にも水の流れが
光琳歓世水
河の瀬
一階の廊下とリビングには、京都の伝統工芸である唐紙の襖が設えられています。
そこに描かれているのは、川の流れをテーマに選ばれた模様です。
自然の豊かさと清らかな水の流れを表現した「光琳歓世水」と、水深が深く、早い流れをもつ川の様子を表す「河の瀬」が、それぞれあしらわれています。
自然との融合をコンセプトに
京都には、鴨川や高瀬川などまちの風情を演出する川がいくつか流れています。
地元の人々にとっては、憩いの風景であり、四季や自然を感じる親しみのある風景です。
そして、この物件もまた、京都産の木材を使用し、京都の自然の恵みを享受しています。
京都の山々と、その麓を流れる川の景色から「山紫水明の京町家」と名付けられています。
窓を開け放ち、木の香りや緑の風、水のせせらぎにもたれて、つい物思いにふけってしまいたくなるような、心をやさしく揺らす物件です。
山紫水明の京町家

陽光と木の温もりに包まれ、和の雰囲気を取り入れた落ち着きのある京町家です。
コメント