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下鴨茶論(サロン)

 設計物語

2010.5.20打合せ 

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現地の様子

2010.05.20打合せ①

 

暖かくなったり寒くなったり、変な天気の多かった今年の春。五月下旬の少し蒸し暑い日に、いつものメンバーで打合せが行われました。

 

先日参加した打合せから1ヶ月程が経ち、土間から見える室内の様子も以前とは違っています。

床が張られ、壁が作られ、建具がはまって、先日までは「屋根の下」でしているようだった打合せも、すっかり「家の中」に居る雰囲気に。

 

特に大きく替わっていたのは、外壁が出来ていたこと。

 

写真左は土間のある西側の外壁面。

こちらは杉板張りになっています。今は何も塗られていませんが、これから色が塗られます。

 

写真右は台所の勝手口のある東側の外壁面。こちらは黒のガルバリウム鋼板葺きで、もう窓のサッシも嵌まっています。

 

続いては浴室の様子。室内にも建具がはまって、形が少しずつ出来あがって来ています。

左側写真のドアの横の空間には浴室と洗面室を区切る壁が入りますが、上部の半分程に強化ガラスが嵌めこまれます。右側写真に写るのは、浴室から外を見る横長窓のサッシ。一部の窓を開閉できる部分の付けてあるタイプです。

 

2階に上がると、縁側の部分も元の和室の壁が外され、建物の幅いっぱいに続く、抜けた空間が出来ていました。(左側写真)正面にちょうど開いている既存の窓は、建具も含めてそのまま使用する予定。

 

右側写真は、1階の下屋根の軒下。新しい材を使ってありますが、もともとの建物の軒裏の意匠を

そのままに修復されています。

 

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フローリングの貼り方は?

2010.5.20打合せ②

 

躯体や構造、外壁の工事がほぼ終わり、少しずつ完成に向けて工事が進む現場では、いよいよ室内の印象を決める「仕上げ」についても具体的な打合せが始められました。

ダイニングのフローリングは仕上げ用の材料が届き、まさにこれから貼られていくところです。

 

ダイニングの床には、ヒノキの床暖房用のフローリングが選ばれました。

床暖房用のフロ-リングは、もともとの分厚い材に圧縮をかけているそうで、木目が少し浮いて見えるような表面になっています。白っぽい木の色の中に木目がうっすらと見え、上品な印象。触ると目が詰まった、堅くしっかりとした感触です。

 

上の右側写真は現地に搬入されたフローリング。これだけの材料を使って貼られていきます。

 

フローリングについても見た目に美しく見えるよう、施工方法の細かな打合せがされます。

特に土間の横に配置された廊下と框(かまち)には、2間半の長さに同じフローリングの材が貼られ、玄関を入った時にかなり大きな面積が目に入ることになります。(上の右側写真の目線)

 

その貼り方について、打合せ時に詳しく話されていたのは、「止め」仕上げにするか?

それとも「つらで合わせる」か?ということ。

 

イラスト左側の「止め」仕上げは、角に来る材料同士を同じように削って緊結させる方法。

表面には結合部があまり見えず、同じフローリングの面が廊下の床の水平面から框の垂直面にかけて見えるため、連続感が出て確かに美しく見えます。

 

しかしこの方法をしようとすると、材料の削り方が均一でなければ、ぴったり角の1点で材料がつながっているように見えません。そして、たとえ最初は美しく仕上がったとしても、

経年変化でもしも材料に歪みや反りが出てきた場合、隙間が開いてきてしまう、という難しさがあります。

短い幅であれば出来る仕上げのようですが、今回は2間半の長さなので、さらに難しい方法になります。

 

右側の「つらで合わせる」仕上げの方はより一般的な方法。フローリングの板材の形はそのままで、つら(=材料の表面)を合わせるという、間違いが少ない仕上げです。見た目にはフローリングの厚さの分だけ材の違う面が出てきてしまうので、連続感は失われてしまいますが、経年変化でもしも隙間が出たとしても目立ちにくく、補修もし易い、という良い点があります。

 

どちらの方法で施工するか―?

 

結局、この日の打合せでは結論が出なかったため、大工さんに一度「止め」仕上げで施工してもらって、その状態を見て決めることになりました。

 

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電気屋さんとの打合せ

2010.5.20打合せ③

 

フローリング等の大工さんとの打合せがだいたい終わると、今日は電気屋さんが来られていて電気器具の打合せが行われました。

 

まずは、各部屋に必要なコンセントやスイッチの高さを決めて行きます。

和室は洋室に比べて天井が低いため、スイッチの高さを低くします。

コンセントプレートの高さは、統一感が出るよう同じ高さでそろえるように決められました。

今回の改装では、南側の和室について既存の壁の使えるものはそのまま使用します。

電気のコンセントプレートやスイッチの来る箇所は、その壁を削って設置しなければいけません。

電気屋さんによると、特にコンセントプレートは、コンセントの抜き差しがあって意外に力のかかる場所なので、

器具をしっかり設置しておかないといけない、とのこと。

 

壁の材も石膏ボードで作ってあるものなら施工できますが、竹小舞を使った左官の土壁の場合だと、やり方を検討しないといけないそうです。

写真は壁に小さな穴を開けて、壁材を確認する電気屋さんです。

 

電気屋さんの打合せでは他に、引込の電線をどうするか?ということも話されていました。

今の引込線は、表の道から路地の壁にだらんと這って引き込まれた電線が、建物にべたっと這った状態。あまり綺麗には見えないものです。

そこで、電線を地中に埋設する、というやり方が取られることになりました。

 

換気扇についても、電気屋さんが施工を担当されます。新しく作るトイレに換気扇を設ける位置について細かく打合せがされました。

トイレの換気扇が来るのは、南側の広い庭のある方向。あまり存在感のあるものは使いにくく、庭から見えるのも印象が良くないので、ちょうどあった戸袋を利用して、その中に換気しては?という案が出されていました。

 

さまざまな業者さんが入って、だんだんと完成していく現場。

完成は、この打合せのあった時点であと1月と少しの予定です。

 

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