Vol.12 蜜柑の家

今回訪問したのは、表に洋館の付いた、少し珍しいタイプの京町家をリノベーションした家。
昭和の半ばにかけて流行した家の形で、建物の大部分は和のしつらい、通りから見える一番目立つ部分に洋館があるという建て方の住まいです。

Vol.12 蜜柑の家

建物が作られた当時の雰囲気を大切にしてリノベーションが行われたのは、ちょうど1年半程前。リノベーション後のオープンハウスで購入を決められ、この家に移り住んで1年と少しになるS様にお話を伺いました。



Q.この家の購入を決められた経緯はどのようなものだったのですか?

数年前から八清さんのサイトをずっと見ていたんです。
他の物件のオープンハウスに伺ったこともありましたが、母が脚が不自由で室内でも歩行器を使っているので、間取りが合わず、断念していました。

この物件のオープンハウスにも、母と二人で見に行きました。現地に居られた方に、母が玄関からあがるのを手伝ってもらったりもしたんですよ。

その時に、ちょうどこの家を設計された設計士の先生が来られていて、お話を伺うことが出来たんです。車椅子での生活を考えて、この部屋にベッドを置いたら良さそうですね、というように、使い勝手を含めてしっかり説明して頂けたので、購入に向けて前向きになれました。間取りも気に入りましたし、購入申し込みはその場で書きましたね。

縁があってこの家に住むことが出来て、とても良かったと思っています。

Vol.12 蜜柑の家

Q.この家にお住まいになってみて、いかがですか?

水廻りの使い勝手が良い所が気に入っていますね。
特にキッチン、良い製品を入れてもらっているなと思います。あとは間取りも良く考えてもらっているなと。私たちの生活にぴったり馴染んでいて快適です。

窓もペアガラスが良いと思っていて、それを最初から使ってもらっていたことも良かったですね。木造家屋なのに、熱くもなく寒くもなくて。

京都は季節ごとに楽しみがありますよね。
昨年、2階の部屋から初めて大文字を見た時は本当に感動しました。大きなマンションが建たない界わいだから、大文字がはっきりと見えて。 だんだんと人の手で大文字の文字が点いて行く様子が良かったですね。その日は雨がずっと降っていたのに、点火の時間になるとやんできて、無事に見ることが出来ました。

Vol.12 蜜柑の家

Q.以前は他府県にお住まいだったという事を伺いましたが、 どうして京都に移り住むことを選ばれたんですか?

京都の利便性の良い所なら、今の職場にも通える範囲だったのが大きいですね。以前から京都に住みたいと思っていたので。

京都は見て回るところが多くて、楽しんでいます。
車を使わないので、時間のある時には家の周りを散歩していますよ。いつも行列が出来ている「出町ふたば」の豆餅はお気に入りで、よく買いに行きますね。行列を待たないでも買える方法を開拓したりして。出町の商店街で買い物をするんですが、お豆腐屋さんや果物屋さんでも、良いものを扱っていますね。

Q.さきほどから目に入っていたのですが、庭のツタが綺麗に葉を茂らせてますね。

日当たりと風通しが良いおかげです。
以前にホームステイをしたことのあるロンドンの家に、こんなツタの這う壁があって。ずっと憧れがあったんです。今の時期、夏ミカンとミカンの新芽も生えていますよ。木がとても元気です。
この家の階段室は吹き抜けになっていて、近くの同志社大学のアーモスト館のような洋館の雰囲気。本当はもっと家を整理したら素敵なのだけど、なかなか片付かなくて…(苦笑)

Vol.12 蜜柑の家


この間は、八清さんにお願いして、表の洋館の窓にロートアイアンの格子を付けてもらいました。 雰囲気が良くなって、とても満足しています。庭のパーゴラにもバラを這わせようと思っていて、少しずつ手を入れています。今朝、ちょうど一輪花が咲いたんですよ。

これからまだまだ手をかけて、気に入るような庭を作って行きたいなと思っています。

Vol.12 蜜柑の家

・・・お話を伺って(担当:K)・・・

家の周囲を散歩したり、街なかを楽しんでいるとお話になられる姿から、京都暮らしを満喫されている様子が伝わってくるS様のインタビューでした。
既に作られた部屋や間取りを、自分たちのものにされ、少しずつ手を入れて暮らされている様子を聞いていると、家は人が暮らして初めて完成するものということをひしひしと感じました。

DATA

所 在
京都市上京区
間取構成
4DK(改装済の物件をご購入いただきました)

S様、ご協力頂いて、本当にありがとうございました。