私たちは京都市が行う「新町家」のパートナー事業者です。

町家の特徴を生かした住宅の良さについて

京町家を購入されたお客様が、「マンションのリビングで椅子に腰かけているよりも、町家の座敷で庭を眺めていると妙に心が穏やかになる」とおっしゃっていました。もちろん古い町家のままではなくリノベーションされた町家の中での話しです。高気密、高断熱の新築にはスペックでは勝てないけれど、スペックに代わる心の安らぎが町家にはあるということもおっしゃっていたのが印象に残っています。  それは今の新築のような合理的な間取ではない、というところにも表れています。例えば広い玄関土間、おくどさんの上に広がる火袋、中庭など、無駄だと思われるスペースがゆとりを感じさせてくれるのです。また、町家居住者が「土壁」と「プラスターボードにクロス張りの壁」とは空気が違う、なにかすがすがしさを感じる空気感が土壁にあるとおっしゃっていました。自然の移ろう季節感を肌で感じる庭やその庭から吹いてくる風が季節を感じさせてくれる・・・、つまり人間の感性に刺激を与えてくれているのだと思います。まさしく京町家は「感性住宅」と言えます。

その「感性住宅」を受け継ぐのが「新町家」です。  新しく作る「新町家」は京町家の持つ「感性住宅」を引き継ぎ、そして町並みに影響を与えなくてはなりません。京都らしい日本瓦の連坦した住宅で漆喰壁の住宅そして平入りの屋根、このような特徴をもった「新町家」が数多く建つことを願っています。

株式会社八清 代表取締役 西村直己

過去の事例


  • 京つむぎ(2018年)/新築分譲
    「保存再生」から「増やす」という発想から、4棟の新築分譲を行いました。一棟では再建築困難な路地奥の再開発と、現代の法律に合わせた伝統手法を用いて新築分譲することは大きなチャレンジとして影響を生み出しました。<<詳しく見る

  • ゑびす小路(2014年)/新築戸建賃貸
    古い市場の跡地を活用した新築戸建賃貸。京都らしさを追い求め路地もつくった京町家風新築賃貸物件。 歴史ある京町家の雰囲気を演出しつつ、現代の暮らしに沿った間 取りや機能性などが配慮された新しい生活空間です。

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新町家の建築及び普及啓発に係る取組み

1963年(昭和38)から不動産業者として京都の町の移り変わりを見つめ、町づくりの一角を担ってきました。当初は建売・注文住宅の販売を行っておりましたが、2001年頃から、京町家を中心とした中古住宅の再生販売にシフト。 伝統構法に対する改修技術の研究を重ねながら、建物や地域の特性に合わせたバリエーション豊かなコンセプトでリノベーションを手掛けてきました。2020年現在、京町家の改修件数は450件を超えます。また建物の改修とともに路地の再生や、大型京町家に対するリーシングや利活用提案など行いなが中古再生事業に取り組み続けています。2018年は連坦建築物設計制度を利用しつつ、改修で培った伝統構法の技術で、伝統構法による京町家の新築分譲の取り組みにも成功しました。


今後は京都市内で、連坦建築設計制度を利用した袋路の活用として新築計画を予定。 ファサードや内装は京都の町並みになじむよう「新町家」の指針を取り入れたものとしていきたいと考えます。 これからも伝統ある京都の町並みを未来の京都に受け継いでいけるよう、流通事業者として活動していく所存です。