京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ
京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

二条城北側、随所に伝統的な風合いを残した京町家。

京町家の再生に携わる京町家作事組(さくじぐみ)さんと一緒につくりあげていく京町家再考プロジェクト。
作事組さんが培った町家改修の知恵と再生技術にて、できる限り原型のオリジナルを尊重した改修を施し、
使い勝手のよい住まいへと変身していきます。

京町家をより知っていただこうと、
平成27年6月下旬に現場にて、事前予約制の“土壁&竹小舞のワークショップ”を開催しました。

京町家作事組 大下工務店さん

京町家作事組 「大下工務店」 大下尚平さん

こちらの改修工事を担当して下さっている大工 大下さん、左官職人さんの指導のもと、
参加者の皆さんには土壁の下地として使う竹小舞(たけこまい)の編み込み作業と、
その上から土壁を塗る2つの作業をしていただきました。初心者の方も参加できるワークショップです。

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

左官職人の「さくあん」萩野さんから竹小舞の編み方をレクチャーしていただきました。
職人さんって無口かと思いきや、とってもお茶目でお話が大好きな萩野さん。

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

竹を編む細かい作業のため、竹が手に刺さる場合があり
参加者の皆さんには、軍手以外で作業のしやすい薄手の手袋をしていただきました。

最初の説明時に、現場に入る大工さん達の間では「弁当と怪我は自分持ち」と言われているそうで、
改装中の現場では十分な注意が必要です。

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

脚立にあがり、火袋(ひぶくろ)壁面の一部を補修する大工の大下さん

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

今回は女性の参加者も多かったのが印象的でした。
慣れない作業の竹小舞編み。そこは、大工さん・左官職人さん達がしっかりサポート。

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

細い竹を一つ一つ編み上げていく竹小舞編みはとても根気がいる作業。完成するとかなり達成感があります!

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

竹小舞編み作業の次は土壁塗りです。
実際にこちらで使われていた壁を剥がした土を再利用して塗ります。
左官職人さんから、お手本を見せていただき職人技の見事さに一同感嘆の声が!
簡単そうで意外と難しく力仕事に、皆さん苦戦しながらも楽しそうに?作業されていました。

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

女性の左官職人さんも活躍中です。

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

土壁塗りは地味でしんどい作業です。参加者の皆さん汗をかきながら、黙々と真剣に作業をされていました。

京町家作事組 土壁&竹小舞ワークショップ

作業終了後、使った道具はみんなで片付け。

工事関係者以外の方々が、実際の改装中の京町家に入り作業する機会はなかなかないこともあり、
ワークショップ終了後のアンケートでは、“はじめての土壁塗り体験は楽しかった”
“大変な作業でしたが楽しかった”、“職人さんの実技を見れて勉強になった”、“けっこう力仕事!”などの
感想や意見をたくさんいただきました。

作業中、蚊がいなかったことが幸いでした◎

大下尚平さんは、祇園祭の山・鉾組立のお手伝いをされている大工さんです。
祇園祭りの時だけ組み立てる、鉾や山は釘やネジを一切使わず縄だけで組み立てていきます。
まさに、先人の大工さん達の技術力の高さや知恵が必要とされる作業です。
今年の祇園祭巡行では、“船鉾”の前に乗り扇子を持って音頭取もされました。男前っぷりがハンパない大工さん!!(撮影:2015/7/17)
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