fikaso_02 居心地のよさは開口部のそばに宿る 2014.04

鴨川に程なく近い左京区下鴨。
この辺りには以前、松竹京都撮影所(大正12年~昭和27年)がありました。
当時近所には映画関係者が多く住んでおり、この家もまた映画関係者が住んでいたようです。
北側には立派な町家(現パスカル・ペニョ)、それに隣接して小さな町家が
3軒建ち並び、風情のある一角を形成しています。
その内の真ん中が今回のお家になります。

元々庭があったところは、きっと狭さ故に以前の所有者により増築され、
居室となっていました。初めてここを訪れたときの印象は
外の趣とは裏腹に、中はとても暗い、陰気が漂っている、という感じでした。

ここにもう一度光を差し込みたい!強くそう考えたfikasoの2人は、
それでなくても広くはない床の面積を敢えて減らす決意を。
代わりに「光ル庭」と名づけた希望の庭を呼び起こし、
そこに面して低めの開口部を設けることにしたのです。

失われた光を再び取り込むことで、きっと居心地の良さも
戻ってきてくれるだろう、そういう願いを強く込め、
コンセプトをそのままタイトルにしました。

“居心地のよさは開口部のそばに宿る”

狭い空間を如何に心豊かに過ごすことのできる空間に昇華させるか。
その大きなテーマに真っ向から挑んだこだわりの家です。

絞りとった光を感じながら珈琲を飲むのも、いとおかし。