賃貸活用ガイド

貸家のニーズ

  • 戸建の賃貸は今、借り手のニーズが高いと言われています。
    その理由は何なのかを考えます。

  • 得意ジャンル
  • リノベーション

借り手のニーズが高い理由その1 戸建賃貸の数が少ない

現在の不動産の情勢を見てみると、誰も住んでいない状態の家(空き家)が増え、空き家率は年々増加しています。

現代の少子高齢化に伴って、日本の人口自体も減少傾向にあるため、さらに空き家率は上昇することが予想されており、空き家の数だけで見ると、賃貸住宅をとりまく環境は、あまり楽観視できるものではありません。

グラフ-空家率の推移

そんな中、戸建の賃貸は借り手のニーズが高くなっていると言われています。その大きな理由に、物件の数自体が少ないことが挙げられます。

賃貸で物件を探すとなると、まずはマンションを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?それもそのはずで、賃貸に出されている戸建の家は、マンションと比べて数が圧倒的に少ないのです。全国規模の物件情報サイトで、今募集を行っている賃貸物件を調べてみると、全体の件数のうち、戸建賃貸はたったの4%しか募集されていませんでした。(HOME’S掲載の物件より算出 平成25年4月上旬調べ)

グラフ-全国で見た戸建賃貸の割合

京都市内全域では、戸建賃貸の数は5%という結果に。人の集まりやすい市内の中心部である中京区・下京区では、マンションの数が多くなることからますますその比率が少なくなり、戸建賃貸の割合は2%になってしまいます。比較的ゆったりとした区画のある北区では7%になりますが、上京区では3%、戸建の空家が多いとされる東山区についても、2%となっています。

グラフ-京都の行政区別に見た、戸建賃貸の割合。

空き家率は増加しているが、絶対数の少ない戸建賃貸であれば、
空き家リスクを減らすことが可能に。

空き家が確実に増えている今、賃貸用物件の空室リスクはできるだけ避けたいものですが、マンションではなく、戸建の貸家にこそ、よりリスクの少ない賃貸経営が可能になっていくと私たちは考えます。

借り手のニーズが高い理由その2 戸建住宅の住み心地

絶対数が少ない戸建の家。その家が、今なぜ求められているのでしょうか?その理由を、家の機能や住み心地に注目して、考えてみたいと思います。都市部においては賃貸物件のほとんどを占める、賃貸マンションと比較してみましょう。

音

  • 戸建住宅

    上下階の騒音を気にしなくて良い。

    子供が居る世帯では特に、のびのびと子育て出来ます。ただし、町家では、隣と壁を共有して建っている場合もあるので、お隣への配慮は必要です。

    イラスト/戸建でのお隣との関係
  • マンション

    隣の部屋・上下階に気を遣わなくてはいけない。

    イラスト/マンションでのお隣との関係

光・風

  • 戸建住宅

    庭があることで、通風や採光などが得られ、自然を身近に感じられる。

    戸建の家には、建物内への通風や採光を良くするために、庭が取られます。マンションではほとんど取ることの出来ないものです。

    庭に生えた植物に季節を感じるなど、自然が身近に感じられます。

    例えば古い家では、路地のなかにあったり、隣と接して建っているようなものもありますが、そういった家に庭を取る工夫を施すことで、通風や採光が改善され、住み心地が良くなることもあります。

    庭
  • マンション

    部屋の位置や階数によっては、採光・通風が制限されることも。

    角部屋や上層階の場合は採光・通風ともに良いのですが、間の部屋や下層階になると条件が悪くなります。

    外部に接している部分は共用部分のため、手を加えることは出来ず、外部の窓の位置を変更することはほとんど出来ません。

意匠

  • 戸建住宅

    古い建物には味わいがある

    町家をはじめとして、古い建物には、建てられた時代特有の意匠が残っています。普段から目にしているとなかなか気づかないかもしれませんが、他の人から見ると、それがその家ならではの〝味わい”に感じられることもあります。

    イラスト/建物に残る、昔の意匠
  • マンション

    効率や利便性を優先、オリジナリティは感じられにくい。

    そもそも、効率や利便性が優先されて作られている建物。

    極端に言うと、躯体構造が見えるまで解体するとどれも同じ印象の部屋なので、建物の持つ味わいやオリジナリティが感じられにくいとも言えます。

用途

  • 戸建住宅

    店舗や店舗兼住居など、用途がさまざまに考えられる。

    例えば今まで居住用として使われてきた建物。条件によっては、間取りを大幅に変更せず、店舗物件として募集をすることもあります。

    町家はもともと職住兼用の建物で、フレキシブルな間取りを持つことから、店舗兼居住などの用途も考えられます。

    ※但し、法律にある用途地域の規制の範囲内に限られます。

    イラスト/町家の空間を店舗に
  • マンション

    用途外で使用することは難しい。

    マンションでは、居住用なら居住用として、その用途がある程度決まっています。

    エントランスなどの共用部分やマンションの管理規約が取り決めされているため、用途外の使用は難しく、融通が利かないとも言えます。

立地

  • 戸建住宅

    古い建物の場合、市内中心部の利便性の良い立地が望める。

    イラスト/路地奥にある町家

    古い家は、昔から市街地が形成されていた歴史のある場所にあることが多いため、市内中心部の利便性の良い立地が望めます。

    そして、京都市内に数多く残る路地。路地奥にある家は、建築基準法により「再建築不可」であることも多く、建物を取り壊して新しく建て直すことが出来ません。

    そのため、古い家が残っており、利便性の良い立地で家を探せることもあります。

  • マンション

    駅からの距離に賃料が比例。

    マンションの賃貸では特に、利便性を求められる傾向があります。

    そのため、賃貸マンションでは駅からの距離に賃料が比例することがほとんどです。

地域

  • 戸建住宅

    行事への参加など、地域になじみやすい。

    マンションに比べると、戸建の家は町内会の活動などでその地域の住民に接する機会が多く、いわゆる“ご近所付き合い”が生まれやすいという特徴も。

    その地域になじんだり、家に愛着を持って過ごすことで、入居期間が長くなるという傾向があります。イラスト/地蔵盆

  • マンション

    ご近所付き合いは少なくなりがち。

    特に賃貸では、同じマンションの住民に接する機会が少なくなりがち。隣に住んでいる人の顔を知らないというのも良く聞く話です。

人気の理由は、精神的な満足度。
満足度の高さは、長期の賃貸につながります。

現代の生活にとって、家はただ寝食をするだけの場所から、暮らしを楽しみ、生活を豊かにするための場所へと変化しています。家での過ごし方に精神的な満足度を求める傾向が強くなり、賃貸物件であっても戸建の家に人気が集まっています。また、入居者満足度の高さは、長期の賃貸にもつながるため、空室リスクを減らす上でも有効であると言えます。